百田尚樹さんの『プリズム』を読み終えました。
解離性同一性障害、いわゆる多重人格の患者の
1つの人格と恋愛関係になる話です。
多重人格者だと『十三番目の人格 ISOLA』や
『24人のビリー・ミリガン』などが挙げられると思いますが、
ISOLA はホラーでミステリー、
ビリー・ミリガンの方もノンフィクションですがミステリーっぽい感じだったと思います。
今回読んだ『プリズム』は恋愛もの、ということでいいんでしょうか?
百田尚樹さんの小説は、以前『永遠の0』を読んだことがあります。
ものすごく面白かったです。
耳読しながらダイソーで買い物してたんですが、
クライマックスで泣き崩れてしまった記憶があります。
解離性同一性障害だと必ず出てくるのが『人格の統合』ですが、
その『彼』は主人公の聡子が恋をした相手は作られた人格だったため、
統合されていなくなってしまう側の『人間』でした。
『彼』は治療を円滑に進めるためにリードする人格でしたが、
聡子と恋に落ちたためにいろいろ葛藤することになります。
実際に解離性同一性障害の人って見たことないですし、
本にも出てきましたが『都市伝説』みたいなものなのかなと思ったりもします。
ただ、これも本に出てきましたが、
人間はいくつもの『ペルソナ』を持っていて、
相手によってそれを使い分けることが普通なので、
そういう意味では我々も多重人格と言えなくもない、と。
ただ、もう1つ問題があって、
聡子は既婚者なんですよね。
永遠の0はすごく骨太な感じの小説だったので、
それと比較するとちょっと拍子抜けしちゃうところもありますが、
面白く読めました。
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