中山七里さんの『ドクター・デスの再臨』を読みました。
中山さんの小説は『氏家京太郎、奔る』以来です。
『ラスプーチンの庭』以来の『犬養隼人シリーズ』でした。
なかなかヒヤヒヤさせる展開でした!
展開的に、この間読んだ『連続殺人鬼カエル男 完結編』の御前崎教授のように、拘置所の中にいる人を呼び出しておいて、殺害するか連れ去るかどっちかなんだろうなと思っていました。
ただ、現役の役人の国分さんの動きがなんか怪しかったので、「多分連れ去るんだろうな」と思ったら、案の定です。
「救急車がなくなった」という情報が来て、このまま『法廷占拠 爆弾2』のスズキタゴサクのように連れ去られてしまって、カエル男・有働さゆりのように逃亡する流れになってしまうのかと思いました。
ギリギリのところで逮捕できてよかったです。
ちょっとよくわからないところがいくつかありました。
まず、この計画はいつ立てられていたのか、というところです。
拘置所に入っていたので、パソコンなどの外部との通信はほとんどできなかった、と考えていいんですよね?
まさか、『金田一少年の事件簿』の高遠遙一や『探偵学園 Q』のケルベロスみたいに、『特殊な方法』で外部と連絡を取るみたいな『少年漫画的展開』じゃないですよね…?
だから、ドクターデス本人が逮捕されるよりも前にこういう組織がすでに出来上がってしまっていたんでしょうか?
もしくは、逮捕されてから組織が出来上がって、それを何とか彼女に伝えたんでしょうか?
そこがちょっとわからなかったです。
あともう1つ。
最後はコントラバスのケースに押し込められて海外逃亡、だったんですけど。
私、飛行機って10年に1度ぐらいしか乗らないレベルなのであまりわかんないんですけど、持ち込みの荷物じゃなければ検査とかされないものなんですか?
X 線検査みたいなのはないんでしょうか?
検査してモニターに人が写っていたら、めっちゃビビるですけど…。
X 線を通さない布に包まれて入れられたの?
今の時代、遠隔での爆発だってきっと可能でしょうから、機内に持ち込まないからといって、こんなにザル警備でいいのかな…と思いました。
今回は『安楽死』についての内容でした。
以前読んだ同じ『犬養隼人シリーズ』の『ドクター・デスの遺産』の続編と言っていいんだと思います。
『安楽死』は、現在の日本では認められていないので、自殺幇助などになってしまいます。
一番最初の犠牲者…依頼者が ALS の患者さんだったので、「苦しいな」と思いながら読んでいました。
身近に ALS の方がいないので実際の状況はわからないですが、テレビのドキュメンタリーなどで見たこともあり、「本当に大変だな」と…そんな感想しか抱けないんですけど…。
200万という報酬の多寡はわからないですが、本文中にもあった通りやはり『犯罪』なわけですから、ある程度のリスクヘッジという意味ではそこまで高くはないんじゃないかな、と思ってしまいました。
というよりも、ドクター・デス本人の『20万』が、『安すぎて不安になるレベル』(PSM 分析)なんだと思います…。
2人目の『依頼者』が女優さんで、事件が大々的に話題となってしまい、いよいよ世間も真剣に安楽死と対峙せざるを得なくなってしまう、という流れでした。
まぁ、安楽死は本当に難しい問題だと思います。
自分自身が『不治の病』にかかってしまったとき、確かに楽に死ねるんだったら救われるかなと思ってしまいます。
でも、精神科医の益田先生がたまに安楽死について発言されていますが、その内容を見ていると、やっぱり貧困などの理由で安易にそちらに流れてしまったり、臓器売買に利用されたりという方にも行きかねないので、本当に、本当に難しい議論だと思います。
本文にも書かれていましたが、外国で認められているからといって、文化や宗教の違いがある日本にそのままインストールしていいのか? と言ったら、そういうわけではないですね。
やっぱり議論に議論を重ねて、慎重に決めていかないといけないと思いました。
かと言って、あまりギチギチにすると「誰も使えない」みたいな厳しいルールになってしまいますし…本当に難しい話ですね。
完全に自分に関係ないのであれば無視できますが、誰しもいつそういう状況になるかわからないので、やっぱり本気で考えなければいけない議題なんでしょう。
本当に難しい話です。
しかし、『JK ギルド』という組織がすでにできてしまっているのであれば、今回はドクター・デスの奪還に失敗しましたが、これからもそういう犯罪行為が犬養さんの世界では繰り広げられてしまう可能性が大きいですね。
犬養さんの娘さんのこともありますし、犬養さん本人もつらい立場だなと思います。
そんな感じなので、『作家刑事毒島シリーズ』に出てくる『文芸界の事件』については、毒島さんと高千穂さんに丸投げすることで負担を減らして欲しいですね(笑)。
高千穂さんはかわいそうですけどねー。
犬養さんは、直近で私が読んだものですと、『作家刑事毒島シリーズ』の他には『岬洋介シリーズ』の『合唱 岬洋介の帰還』にも出てきました。
いろんなシリーズで犬養さんが活躍されていると嬉しいですねー。
この『ドクター・デスの再臨』も、文庫版が発売されたら書い直すと思います(笑)。
Kindle Unlimited で読みました。
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