魔女の暦

読んだ本

横溝正史さんの『魔女の暦』を読みました。
先日の『吸血蛾』の続刊です。

今回も2つの話が入っていました。
2つはもちろん別々の事件なんですが、なんというか舞台が似通っていました。
どちらも浅草あたりの、ちょっといかがわしい感じの劇場(で、いいのかな?)で起こった事件です。
…なんというか…「『性』が乱れている…!」という感想です(笑)。

最初は表題作『魔女の暦』。
なんというか、映像化を意識した作品だったのかな、という印象です。
タイトルの『魔女の暦』は、犯人が作成していたメモのことで、ターゲットをいつどんなふうに殺害するかを書いているシーンが挿入されていました。
それが、暗い部屋の中のスポット的に明るい場所、犯人の顔は見えず、黒い手袋をはめてもいるんで、男か女かもわからない…というシチュエーションでして、それが妙に印象的なんですよね。
金田一さんがなにかの事件を予告した手紙を受け取ったところから始まります。
そのために、その劇場に通っていたところ、舞台に上がっていたダンサーが突如胸のあたりを押さえて倒れる…という、これまた映像映えしそうなシーン。
どうやら、その劇で使用する『吹き矢』で殺害されたようで。
まー、この手の『発射する凶器』の場合、発射された場所・方角が明らかになると除外される人がいるわけですよね。
で、ご多分に漏れず、今回もその『犯人たり得ない』はずの人が…という感じでした。
秀才だったはずの犯人がどうにも浮かび上がることができなくてもがいている、という内容には少し同情してしまいますけど…。
けどまぁ、だからって人殺しはいかんですね。

次は『火の十字架』。
これもまた、『性』が乱れています(笑)。
戦中戦後の時期、確かに誰しも精神的に不安定になっていたであろうことは想像できますが、きっと想像なんかよりもよりストレスフルだったんでしょうね…。
動機は、過去の犯罪を知っている人たちを皆殺しにする、というような感じでした。
ちょっと毛色は違いますが、『金田一少年の事件簿』の『学園七不思議殺人事件』や『墓場島殺人事件』を想起しました。
タイトルの『火の十字架』は、ある罪を背負った人たちが戒めのために彫った入れ墨のことでした。
しかし、最初の印象っていうのは強いものなんですね。
星影冴子という、ストリップ劇場を3つも経営している女性が出てきます。
彼女は通常、その3つの劇場に順番に10日くらいずつ滞在して、その間はその劇場の支配人とよろしくやっている、という内容の話を最初に聞かされるんですね。
その話から『稼いでいる女性と3人の情夫』的なイメージができてしまうんですが、実際のところはその逆で、『過去の犯罪を知っている男たちに食い物にされている女性』という感じだったようで…。
そのイメージの転換がうまくいかないと、なかなか最初の印象から抜けられないなと思いました。
そして、今回のハイライト。
犯人が最後の一人に手をかける前に真相までたどり着いたので、最後の殺人は止めることができたんですよねー。
…あれ、これ以外で、金田一さんが犯罪を防げたことってありましたっけ…?
まぁ、それくらい珍しいってことで(笑)。

まぁ、現在でもそうだと思いますが、乱れているところは乱れていますね(笑)。
私は乱れないようにしたいと思います。

Kindle Unlimited で読みました。

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さちこ

40代2児の母。2011年からフリーランスやってます。東京の東の方在住。
第一子が発達グレー男児で、彼が将来彼の妹に迷惑かけずに生きていけるよう、日々奮闘中です。

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