本好きの下剋上 司書になるためには手段を選んでいられません 小説33巻

読んだ本

香月美夜さんの『本好きの下剋上 司書になるためには手段を選んでいられません 小説33巻』を読みました。
前回から7ヶ月ほど。長かった…。

現在、個人的に『みーくんまーちゃん祭り』だったんですが、昨日から楽しみすぎて行動が不審になっていましたし、今日も起きてすぐ読んだので、こちらを差し込みで入れちゃいたいと思います。

表紙は美しく成長したローゼマイン。
どうやら1巻の表紙と対になっているとのこと。
確かに、本を抱きしめてちょっと上目遣いなところは共通していますね。
身長なんかは随分大きくなりましたが…。
今回驚いたのは、いつも3枚くらいあるカラー見開きの絵がなかったこと。
ありゃー、残念。…と思っていたら、巻末にありました。
Amazon のレビューのところに「カラー口絵なしで残念」という投稿がありましたが、この方に教えてあげたいです…。
いつもは確かに広告とかがいっぱい載っている場所だから、あまりご覧になっていないのかもしれませんね…。
ちゃんとあります。とても美しい絵が。
最終巻にふさわしい、とてもいい絵です。
巻末にあるのはむしろ作者側? 出版社側? のステキな配慮なんだと思います。
絵の内容がネタバレですからねー。

ローゼマインの中の神々の御力をなくすため、彼女の魔力を限界ギリギリまで使用した上でフェルディナンドの魔力で染め替える必要があります。
一つさじ加減を間違うと、ローゼマインが死んでしまうこともあるような難しい方法なので、フェルディナンドは神経を研ぎ澄ませて彼女を見守ります。
かなり魔力が減ったところで、フェルディナンドはローゼマインに自らの記憶を見せます。
今、ローゼマインは自分の記憶を失っていて、彼女にとって大切な人であればあるほど、その存在を思い出せなくなっています。
フェルディナンドの記憶の中にあるローゼマインの大切な人たちとの思い出を見せることで、彼女の記憶を呼び戻そうとしているのです。
その甲斐あって、なんとかローゼマインは記憶を取り戻すことができました。
そこからは大忙しです。
新領地であるアレキサンドリアのアウブに就任するための準備、引っ越しの準備、そしてフェルディナンドとの婚約の準備。
別れと新たなる生活の始まりです。

いやー、1冊で5回くらいは泣いたような気がします。お得な本ですね。
いつの間にか、フェルディナンドの中でこんなにローゼマインが大きな存在になっていたなんて。
こんな思いを見せられたら惚れてしまうじゃないですか。
この記憶を探る魔術具、売って欲しいですね。
ローゼマインはずっと『自分のフェルディナンドに対する感情』と『恋愛感情』が分からなくて困っているようですが、大丈夫、立派に恋愛感情なんだと思います。
21巻かな? 表紙にその絵が書かれているからそうなんだと思うんですが、ローゼマインが旅立つフェルディナンドに送った全属性の魔法陣。
あそこはずっと泣きながら読んでいましたが、あの頃からずっとずっと大事な存在だったはずですよね。
そして話はちょっと飛んじゃいますが、巻末の椎名優さんの漫画。
ハルトムートに邪魔されちゃいましたが、十分恋人同士です。
並んだ姿もちょうどいい身長差ですし、お似合いですねー!
見ているこっちが幸せな気持ちになります。

最終巻なだけに、今回はいろんな人達の結末がてんこ盛りでした。
個人的には、ずっと側で仕えていてくれたダームエルが幸せになったのは本当に嬉しいです。
彼はいろいろありましたからね…。よかったよかった。
あと、アンゲリカとエックハルトの『再』婚約。
あれ、非常に味があってなんだか大好きです。
なんというか、ドラゴンボールの悟空とチチの婚約? を思い出しました。
アンゲリカもエックハルトも、どっちも悟空っぽい感じですけど。
エルヴィーラのカルステッドへの想いもおもしろかった(笑)ですし、いろんな人たちがローゼマインを大切にしてくれていて、ローゼマインも今はそれを幸せだったと思っていて、本当にすごく素敵なお別れでした。
そして最後の最後。なんてご褒美なんでしょう。
ぐちゃぐちゃにされるフェルディナンドを見ることができたのも嬉しかったです。
ルッツが大きくなっていたのはちょっと複雑な気持ち。仕方ないけど、小さいときそれはそれはかわいかったからね…。

ルッツについては、一番最後のエピローグで語り部になっていましたが、ローゼマインに対して感情の整理がついた感じがあってなんかホッとしました。
ルッツとトゥーリが最初に婚約したって書いてあったとき、お互い複雑な気持ちなのがすごく悲しくて。
トゥーリはベンノさんが好きだったみたいだし、ルッツはマインが気になるって感じでした。
それが今やちゃんと気持ちが通じている感じがあって。
本当に良かったです。

とにかくとにかく、本当にきれいに収まっていて大満足でした。
私は25巻からリアルタイムで買うようになったので、ファン歴は3年くらいでした。
はじめは Kindle Unlimited で気軽な感じで読み始めてしまったんですが、Kindle Unlimited じゃない巻に差し掛かったところで「まだ10巻以上ある…でも気になる…」ってことで、結局全巻買ったんです。
すでに読んでいるやつも。だって、きっといつか読み返すだろうと思ったので。
そこからは年に3巻とかしか出ないので、毎巻楽しみにしていました。
なので今は、終わった満足感と終わってしまった寂寥感でぐちゃぐちゃな感じです。
でもまぁ、まだ外伝とかも出るみたいなので。
それも楽しみにしていたいと思います。

香月先生、お疲れさまでした。ありがとうございました。

さちこ

40代2児の母。2011年からフリーランスやってます。東京の東の方在住。
第一子が発達グレー男児で、彼が将来彼の妹に迷惑かけずに生きていけるよう、日々奮闘中です。

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