日向夏さんの『薬屋のひとりごと 4』を読みました。
先日の『薬屋のひとりごと 3』の続刊です。
今回の表紙は猫猫と毛毛のマオマオコンビ。非常に牧歌的な表紙ですが、それとは裏腹にかなり激しい内容でした。というか、今回の表紙は…できれば小蘭と子翠を入れてほしかったなぁ…。サンデー GX 版漫画の14巻のように。
今回も泣いたなぁ…。本当に怒涛の展開でした。1巻からここまでの間でいろいろ張り巡らされてきた伏線が、ものすごい勢いで回収されていったように思います。
この巻のクライマックスあたりまでが、サンデー GX 版で漫画化されている部分です。なので、最後の最後どうなったかは小説を読んで初めて知ったんですが…。すごい、すごいですね。涙が止まりませんでした。いろいろ複雑なので、一概に「よかった」とは言えないんですが、でも、よかった。
『終話』の最後に書かれている『玉藻』さんの話、読み終えてものすごくホッとしたんですが、解釈を間違えてないかちょっと不安になったので調べてみました。別に間違えていたところで誰に迷惑かけるわけでもないですし、以前読んだ『映画を早送りで観る人たち』にも「間違った解釈をする自由もある」と書かれていたのでいつもは気にしないんですが、『人の生死』なだけにちょっと確信が欲しくて。
ネットの考察をいろいろ読んだんですが、ここが一番わかりやすかったです。
いやー、ありがてぇ。で、このサイトのお陰で他にもあった謎が解けました。『蠆盆(たいぼん)』という単語です。この巻に出てくる刑罰の一つで、毒蛇とかいっぱい入った場所に入れられるやつなんですけど…怖い。この『蠆盆』を、自分がなぜ知っていたのかがわかりませんでした。
『纏足』や『宦官』は高校の世界史の授業で出てきたのを覚えてるんですね(中学でも出たかもしれませんが覚えてないです)。世界史の先生がなぜか『纏足』と『宦官』のところを何回もやったもんで、「あの先生はなんで纏足と宦官を重点的に教えてくるのか?」とクラスメイトと話した記憶があります。
でも『蠆盆』は教科書には出てなかったような…資料集か? なんて思ってたんですが、このサイトに『妲己』と書いてあって、「あー、『封神演義』だ!」と繋がりました。もんのすんごくスッキリ。
『封神演義』は昔ジャンプで連載していた藤崎竜先生の漫画なんですが(原作は中国の小説)、そこに出てくる傾国の妖怪(?)が『妲己』で、かなり残酷な人物(?)です。その妲己の拷問の中に『蠆盆』がありました。
藤崎竜先生は『PSYCHO+』という漫画がものすごく大好きで、1巻は発売日に買ったんですが、2巻がどこにも売ってなくてねぇ…。部活の遠征先の本屋で偶然見つけて小躍りしました。後にこの『封神演義』が大ヒットしたのでサイプラも重版になったみたいなんですが。でも多分、打ち切りだったんだよなぁ…。『超能力』を扱った作品が結構好きで、『イ・オ・ン』(漫画)とか『マインドシーカー』(ファミコン)とか、あのころ熱中しました。時期は結構バラバラですけどね。
話がずれました。
玉藻はこの先は出てこないかもしれないけど、幸せに暮らしていればいいな…と思います。そうであってほしい。
あと、気になるのは、壬氏さまの顔の傷がどの程度なのか、ですかね…。本人は気にしてないみたいですけど。小説のカラーページでは付けられた直後のシーンの絵がありますけど、治ったらどうなるんでしょうか…?
しかし、この『茘』の国の人たちって、みんな言葉足らずじゃないですか? すべてを明らかにしないのが美徳なんですかね。子どもたちのことだって、気付かないでそのままほったらかしにして帰ってたら…。まー、なんとか生き延びるかもしれませんが、雪国だから厳しい子もいたかもしれませんよね。一言ちゃんと猫猫に「~という事情だから、よろしくね!」と言ってくれればよかったのにーーー。まぁ、結果オーライですが。猫猫がちゃんとできる子でよかったです。
これだけじゃなくて他のこともそうですね。壬氏さまが猫猫に何か頼むときも、ズバリ「~に行って~について調べてきて」って言わないし。高貴な方はそういうもの? たしかに、『本好きの下剋上』でもそんな文化があったような気がしますが。でも、茘の国もこれからはいろんな国の人が集まってくるんだから、言いたいことはちゃんと言わないと通じませんよ! この日本と一緒でね!
さて、壬氏さまの身分が確定してしまったので、これから猫猫との関わりがどうなるかも気になるところです。
まだ10冊以上もあるよー! 嬉しいよー。
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