薬屋のひとりごと 13

読んだ本

日向夏さんの『薬屋のひとりごと 13』を読みました。
先日の『薬屋のひとりごと 12』の続刊です。

薬屋のひとりごと 12
日向夏さんの『薬屋のひとりごと 12』を読みました。先日の『薬屋のひとりごと 11』の続刊です。今巻の表紙は、猫猫と小紅ちゃんと女鏢師さん。小紅ちゃんは多方面から後継者候補として引っ張りだこでした。器用になんでもこなせる子として大人気。前巻...

今回の表紙ですが…。
まず、左半分を占める猫猫。右側は、手前から羅漢でしょ、後ろのシュッとした素敵な人は三番でしょ、後は羅半。掴まれておどけてるのが天佑、冷ややかな視線の劉医官、天佑を掴んでいるのが李医官かな? 日に焼けてるし。ここまではよし。
で、猫猫の左上に誰かいますよね…ちょうどロゴで隠れてる、玄人の農民みたいな人…これ、絶対羅半兄ですよね!? うははは、こんなところまで不遇! おもしろすぎるでしょ!
羅半兄は6巻で初めてでてきたと思うんですが、10巻で再登場しています。その10巻ではカラーページにも出てきていますが、文字で顔が隠れています…。酷い。
11巻では白黒ではありますが絵が出ています。しかし、蝗害発生後に各地をさまよった後に帰還した絵だったため、頭ボサボサ髭面で顔がわかりません。
次の12巻では2回も絵として登場します。ただし、1回目は後ろ姿。しかも、どんどん存在が薄くなっていきます。本当に優しい人なんですね…。最後の最後でようやくご尊顔を拝めますが、羅半兄を置いていったことに気づいて壬氏さまと猫猫が真っ青になっている絵で、羅半兄は後光(?)が指しているので、まーよくわからないっちゃわからないです。
そして今巻。1巻からのレギュラーとして出ているにも関わらずいまだ表紙になっていない高順を差し置いて、表紙に登場するという快挙を果たします! が、この扱い! いいですね~!

この巻はなんというか日常回っぽい感じの位置づけですかね。
人が殺されているので事件はあったっちゃあったんですが、11巻・12巻のようなヒリヒリした感じはなく、なんとなく平和な感じがします。いいですよー、私日常回大好き。
三番が初めて登場し、姚とまさかの羅半の取り合い。「三番だけど2番目でも問題ない」という名言もありました。阿多・翠苓に続き第3の男装の麗人であるのに、なんとも女おんなしていておもしろいですね。

そして、8話の『阿Q正伝』ならぬ『阿兄正伝』。タイトルからして笑ってしまいました。『阿Q正伝』は魯迅の作品で、以前読んだ『人間臨終図巻』にも出てきました。

人間臨終図巻 2
山田風太郎さんの『人間臨終図巻 2』を読みました。先日の『人間臨終図巻 1』の続刊です。今回は50歳~64歳までに亡くなった方の臨終の様子が書かれています。今巻で特に印象に残ったのは、平賀源内またまた恐縮ですが、ロマサガ2にも『ヒラガ◯◯世...

魯迅は東北大に留学していたことがあり、通学路で銅像を毎日見ていました(正確には勝手にキャンパス内を通っていただけですが)。
『人間臨終図巻』を読んだときにちょっと調べたんですが、中国語で『阿』というのは『~さん』みたいな意味だそうです。高順がよく言っている『小猫』の『小』(~ちゃん)と同じような感じなのかな。なので『阿Q正伝』というのは『Qさんのお話』的な感じ、となにかで読んだ気がします。
そして、コトバンクで調べたら、『正確な自分の名前さえわからない無知な日雇い農民阿Qを通して…』とありました。農民~~~!
しかも、この内容が後に農業書となる、って…。本当に、地味にすごい。羅半兄はやっぱり西都篇一番の功労者ですね。俊杰くんに対する優しさといい、羅半兄の今後のご多幸をお祈り申し上げたいです。

今巻は日常回っぽい感じではありますが、一人の男性が殺害され、猫猫の昔からの知り合いである女華小姐の持つ翡翠の牌が注目されました。なんだか気持ちの悪い事件です。
そして。阿多に呼ばれて面会し、壬氏が阿多の子供であることを告げられてしまいました。そして「今なら逃げられる、逃げるなら手伝う」と。…阿多さまはすごい人ですね…。そしてとてもかわいそうな人だなと思いました。女華小姐や翠苓、雀さんもそうですが、茘の国は本当に女性が不遇ですね。まぁ、時代的に仕方ないんだとは思いますけど…。

そしてそして。今回のハイライトは、やはりアレですかね、アレ。夜伽未遂です。
壬氏さまには酷な話だったかもしれませんが、別に相手が高貴な人じゃなかったとしても、堕胎云々じゃなかったとしても、女性は常に妊娠するリスクと隣り合わせですからね…。100%確実な避妊方法なんて今も昔もそうそう手軽ではないですし、下手すれば命を失う危険もあります。
でも、壬氏さまはそのあたりをちゃんと理解してくれましたね…。猫猫、愛されてるな…。『奇跡だと思った』なんて言われてみたいわー。声に出しては言ってないけどね。『本番なしの方向』もまた、次のお楽しみ、ということで。

いやはや、なんだかちょっとほっこりして、そして幸せな気持ちになりました。と言っても、人はひとり死んでいますけどねー。まー、自業自得だからいっか。

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さちこ

40代2児の母。2011年からフリーランスやってます。東京の東の方在住。
第一子が発達グレー男児で、彼が将来彼の妹に迷惑かけずに生きていけるよう、日々奮闘中です。

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