入間人間さんの『嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん 10 終わりの終わりは始まり』を読みました。
先日の続刊です。
前回はまーちゃんがさらわれてしまって、『僕』の頭がおかしくなって、大江湯女さんに「喝!」を入れてもらったところで終わりました。
…そうだよね? この小説、たまによくわからなくなるから、あっているかどうか不安…。
今回の表紙は…まーちゃんですよね? ずいぶん大人っぽい表情…。
はじめ、大江湯女さんかと思っちゃいました。
でも茶髪だし、後ろ手で『アレ』持ってるし、まぁ、まーちゃんなんでしょうね。
にしても、見開きの絵にもたくさん女性が描かれていましたが、みーさんもしくはあっきゅんはモテますね。
前回散々盛り上がったのに、物語冒頭であっさりとまーちゃん奪還成功宣言です。
えーーー、そうなんだ、拍子抜け。
まぁ、意外とそんなもんかもしれませんねー。
で、誰から奪還したの? え、そこは明らかにしてくれないの?
家に帰って犯人と鉢合わせなんかしたら大変なので、二人は町をウロウロしていました。
不法侵入して芋を強奪してみたり、公園で遊んでみたり、絵本を万引きしてみたり。
そこでふと、まーちゃんが疑問を投げてきます。
「なんでみーくん、昨日から右手使ってるの?」
うわーーーーーーー、なるほどーーー!
こわーーーーーっ!
途中で「なんかわからんけど、ちょっとキモいな」と思ったっちゃ思ったんですけど、気のせいかなって。
「嘘だけど」封印かなって。
そういうことか…怖いよう。
でもまぁ、一応、ハッピーエンドってことで良かったんですかね。
なんか、なんか、なんかすごく、いろんなしこりが残りますけど。
(もちろん、褒め言葉です)
警察の方々にとっては迷宮入りですし。
でもまぁ、ラスボスもいなくなって、まぁ一安心…かな?
まーちゃんは8年前(もう9年前になってます?)の事件以来、『自分を「まーちゃん」と呼ぶ人を『みーくん』と認識する』病にかかっていたんですが、そんなまーちゃんにもちゃんと『選択』ができたようです。
なんというか、感無量? かな?
まーちゃんが認めてくれたから、みーくんは『嘘』じゃなくなりましたね。
あー、終わっちゃったんだなーって、思いました。
まだ1巻分ありますけど。
あと、最後の方でニー日先生が金田一くん読んでいましたけど、「不動高校には入学したくない」って。
その後『僕』が「僕らの町も大差ない」って感想。
…いやいやいやいや、言わせて言わせて、不動高校よりもずっと物騒だから!
不動高校も米花町も大概だけど、こっちのほうがよっぽど物騒だから!
最後の最後、エピローグでの話がちょっと良かったですね。
あの兄妹も必死で生きている、あの人の妹もなんとか生きている。
奇妙な縁ではあるんでしょうけど。
8巻は外伝的な位置づけなのかなと思っていましたが、ちゃんと物語に食い込んでいたんですね。
この巻を読み終えたあと、「本当に『嘘だけど』って言ってないのかな?」と思って調べたんです。
Kindle は便利ですねー、『嘘』で検索ぽち。
…ヒットしません。
いやいやいやいや、流石に『嘘』って漢字は使ってたじゃん…壊れた? と思ったら。
このシリーズの本文に使われている『嘘』という漢字、(多分)すべて『噓』という漢字でした…。
気づかなかった!
いえ、読み上げだからテキスト文ってあんまり見てないんですけど、そうじゃなくても気づかなかったと思う。
『噓』という漢字は、どうやら『嘘』(←一般的な『ウソ』という漢字)の『印刷標準字体』と書いてありました。
でも、タイトルの『嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん』の『嘘』は普通の『ウソ』です。
これは印刷用の規則なの? 出版社さんの規則? それとも作者さんのこだわりとかそういうこと?
他の Kindle 本も検索してみたけど、両方の漢字使ってますね。
最後に疑問が残ってしまった…。って、ちょっと違うか。
とりあえず『第一部・完』ってことでいいんでしょうか?
最後の1巻を楽しみにしつつ。
Kindle Unlimited で読みました。
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