今野敏さんの『トランパー 横浜みなとみらい署暴対係』を読みました。
今野さんの小説は『渋谷署強行犯係 虎の尾』以来です。
今回のは『横浜みなとみらい署暴対係』シリーズなので、『スクエア 横浜みなとみらい署暴対係』の続刊です。
前回の『スクエア』と今回の『トランパー』の間には『大義』という作品があるんですが、そちらよりも先に『トランパー』を読んでしまいました…。順番大事って思ったばっかりだったのに…。
たまたま、この『トランパー』が『Kindle 日替わりセール』の対象になっているのを見つけてしまったんですよ…。そりゃ、買うでしょ…。
まぁ、諸橋さんと城島さんとは今まで5冊も読んだ浅からぬ仲なので、今更大丈夫だろ、と思い読みました。多分大丈夫だったと思います。誰か重要な人物が急に死んだとか、多分なかったと思います。
薄暗がりに映える倉庫街の表紙がきれいです。一度だけ遊覧船(?)に乗って夕方から夜にかけての横浜の港を見たことがありますが、なんだかすごくきれいなんですよね…。なんというか、ミッドガルっぽい感じ? 今住んでいるところは横浜からちょっと遠いのでなかなか行けないですが、機会があったら子どもたちにも見せてあげたいですね。そんなことを思い出しました。
まず、『トランパー』とは何なのか、ですね。
ちょっと聞いたことなかった単語なので調べたんですが、『船会社が特定荷主との用船契約に基づいて特定の不定期航路に就航させる船舶。 主としてばら積貨物の輸送に従事している』とのこと。Tramper と書くそうです。あー、なるほどねー。本書の中ではタイトル以外で『トランパー』という文字が出てこなかったもんで。…こういうことも一瞬で調べられる Kindle が大好きです。
今回は港町横浜っぽい感じの事件でした。『取り込み詐欺』という、あまり聞いたことがなかった犯罪が行われていました。単語としては知りませんでしたが、まーよくありそうな感じではあります。現金と交換に品物を受け取る一般消費者なので馴染のない名前でした。仕事でも物品は扱わないので…。
やはり、最終決戦のホテルがすごかったですねー。そしていつもながら、困ったときの倉持さん頼み。かっこいいですねー。見た目が弱そう、ってところがまたいいですね(笑)。
そして、完黙している容疑者に対する、ウルトラ C ともいえるような秘策。しかも、その際に放った言葉がすごいですねー。人間心理を突いている、というか。怖かっただろうなぁ…。
この『トランパー』が現在の最新刊のようです。ちょうど1年前くらいに発売されたようですね。この感じだと、このシリーズはまだ続刊が期待できそうで嬉しいです。全開読んだ『渋谷署強行犯係』もおもしろかったですが、やはりこんな感じの王道っぽい警察小説が好きですね。
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