横溝正史さんの『迷路荘の惨劇』を読みました。
先日の『夜歩く』の続刊です。
タイトルから一番最初に思い浮かんだのは、以前読んだ『オメガ城の惨劇 SAIKAWA Sohei’s Last Case』でした。
きっと、この『迷路荘の惨劇』をもじってつけられたんですよね?
一通り読んで、内容的には屋敷の中に点在する『からくり』っぽいものなんかは、やっぱり『飛騨からくり屋敷殺人事件』を思い起こさせるなと思いました。
能面の後ろの覗き穴とか。
でも、そっちよりも『露西亜人形殺人事件』の方が、秘密の抜け穴とかそういうものが似ているかもしれません。
地下に洞窟が張り巡らされているというのは、先日読んだ『八つ墓村』を思い出します。
金田一さんを呼び寄せた篠崎さんという人、最初はどんないかがわしい人なんだろう、と思っていたんですけど、みんなから好かれる結構いい人だったんだな、と印象が変わりました。
一方で、最後にも言われていましたけど、なるほど女性を見る目はないんだな、と(笑)。
『ルパシカ』という単語は初めて聞いたんですけど、検索して写真を見てみると、なるほど、おしゃれな感じの服ですね。
こんな服を普段から着ている善衛さんはおしゃれな人だったんでしょうね。
マントルピースの上に鍵、部屋の上に窓、そして密室、というのは、まー今の時代だったらすぐにトリックを思いつきそうな感じではありますね。
金田一さんの謎解きで警察の人が驚いていたということで、なるほどそういう時代だったのかなーと。
それにしても、やっぱりタマちゃんがかわいそうだなと思いましたね…。
完全にとばっちりで殺されてしまっていますからね。
死後も、そんな姿になってしまって…。
年頃の女の子だもの、命を失ったとはいえ、綺麗な姿のままでいたかっただろうな、と。
その一方で、倭文子(「しずこ」。この読み方も今回初めて知りました)は申し訳ないですけど、まーーー当然の報いかな、という感じでしょうか。
『Re:ゼロから始める異世界生活』のトラウマ『大兎』を思い出してぞわっとしましたねー。
途中、オッサンの入浴シーンが出てきました。
オッサンの入浴シーンといえば、『金田一少年の事件簿』の『タロット山荘殺人事件』ですね。
さとう先生も「オッサンの入浴シーンはいやだ」的なコメントを残していましたね…。
『静馬』という名前は『犬神家の一族』にも出てきていましたね。
現在だと、そこまでたくさんいるようなメジャーな名前じゃないような気がしますが、当時流行りの名前だったのかな?
一瞬「なにか関係が…?」と勘ぐってしまいました(笑)。
そしてやっぱりお糸さん。
今回は、第一の殺人は突発的に別の人の手によって起こされたということで、『連続』殺人事件ではない、という感じになって、より複雑になっちゃったのかな、という感じです。
ドラマでは、金田一耕助を上川隆也さんがやってたときに、野際陽子さんがこのお糸さんの役をやっていたとのこと。
「ちんまり」と書いてあったので、ちょっとイメージと合わないなと思いましたが、そこはやっぱり野際さんの類まれなる演技力で文句を言わせなかったんでしょうね。
ただ、彼女は『今回の影の功労者』というか、なかなかにいろんなところで暗躍していたんだろうなー、と思いました。
八つ墓村の『ツインローバ』的な感じですかね。
一番最後、真相を聞いた後の金田一さんの行動は、まぁなんとなく想像はつきましたけど、やっぱりそうなりますよね。
昔の人は、いろいろ大変な人生を送ってきたんだろうな、と思いを馳せてしまいます。
倭文子さんはほとんどしゃべってないですし、ほとんど表情も変わらない感じですから、結局どういう人だったのか、何が楽しくて生きてるのか、その辺のことがあまりよく分からなかったですねー。
まさに『怪人』という感じでしょうか。
この作品、元は短編作品だったのを、作者の横溝正史さんが推敲を重ねて長編にしたもの、とのことでした。
確かに結構練り込まれた話ですし、いろんな内容がてんこ盛りという感じでおもしろかったです。





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