横溝正史さんの『犬神家の一族』を読みました。
先日の『悪魔が来りて笛を吹く』の続刊です。
多分、『金田一耕助シリーズ』の中で一番有名な作品ですよね。
やはりとてもおもしろかったです。
ビジュアル的に、どうしてもスケキヨさんの逆さに刺さった死体ばっかり思い浮かびますが、そういうある意味コミカルな部分(なのか…?)だけではなく、話の内容としてもいろいろ詰まっていてすごかったです。
逆さに刺さっているのもちゃんと『意味』があるということがわかって安心しました。
インパクトを与えるだけだと思っていたので…(ひどい)。
『マスク』をつけている、イコール『顔が見えない』から、1人2役の入れ替わりだろうなというのは想像がつきました。
それとはまた別に、『殺人犯』がいて被害者を殺してまわっているのを、なぜか『尻拭い』のとしてアリバイ工作的な感じで処理している、みたいな構図が、当時はすごく斬新だったんだろうな、と思わせますね。
しかし、こういう『金持ちの一族の醜聞』みたいな話を読むといつも思うんですけど。
そんな遺産相続とか当てにしないで、自分でがんばってって生きていけばいいじゃん、と。
その辺りはやっぱりものすごく普通一般人である私には思いもつかないような、いろんなものが渦巻いているんだろうな、と思って怖くなってしまいますね…。
お金があれば幸せ、じゃないところに、人生の難しさがあるなーと、つくづく思います。
今回は、いえ、今回『も』、いろいろと不幸なことが続いてこんなことになってしまったという印象です。
そもそもの大元である老人のちょっと悲しいというか影のある生い立ち。
そのせいで自分の子供である3人姉妹をあまり愛せなかったこと。
その後に、せっかく真に愛せる人を見つけたのに、その3人娘たちに追い出されてしまったこと。
そういう怨念じみた出来事がいろいろ混ざっていて、本当複雑な一族なんだなと改めて思いました。
英語では『Inugami Curse』というらしいです。
いやぁ、まさに『呪い』ですねー。
『完全に悪人』みたいな人はそんなにいないんですけどね…。
お話だとはわかっているんですが、そこがやっぱり悲しいです。
そして、やっぱり自殺しちゃうんだよなー、犯人。
やっぱり、雰囲気的にも『金田一少年の事件簿』の『飛騨からくり屋敷殺人事件』を思い浮かべてしまいます。
紫乃さんは、厳密には『自殺』ではなかったですけど。



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