中山七里さんの『合唱 岬洋介の帰還』を読みました。
先日の『もういちどベートーヴェン』の続刊です。
『合唱』というタイトルに相応しく、みんなで一丸となって解決させた事件でした。
前巻の最後に「中山作品のキャラクターたちが全員登場」と書いてありました。
古手川くん、渡瀬さん、光崎教授、氏家さん、犬養さん。
これだけならまだしも、なんと御子柴弁護士まで!
これが一番驚きましたが、確かに『岬パパ』にぶつけるなら一番有効だよなぁ…と思っていたら、まさかの負傷…。
そして、そこから岬先生の出番だとは!
「地裁に限っては、裁判所の許可さえあれば弁護士資格がなくても特別弁護人として選任できる」とは御子柴さんの弁ですが、日本でそんなルールがあったとは知りませんでした。
…まー、知るような出来事も私には起きないですからね…。
海外ドラマとかだと『Pro Se』という自分自身を弁護する際には、弁護士資格がいらないという制度があるみたいですね。
ここまでお膳立てされたら、やるしかないですよねぇ。
真犯人については、「まー、きっとこの人なんだろうな」という感じで目星がついていました。
だって、天生さんじゃないとしたら、消去法で考えれば、ねぇ…。
その後の行動で「ひょっとして違うのかな」とも思いましたが、罪滅ぼしだったんですかね。
『被害者の自殺』のセンも考えました。
ちょうど、比較的最近のサンデーの『名探偵コナン』で、拳銃使った自殺っぽい感じの話(あくまで『ぽい』)があったんですよね。
でも、被害者が自分で用意した拳銃でもないし、睡眠薬的なものを用意できるとも混入できるとも思えないですもんね。
まー、ある意味共犯ではあった、というところでしょうか。
被害者と真犯人、その道はまったく違うとは言え、ふたりとも『目的』を果たすことはできてしまったんですね。
まぁ、被害者は、『ターゲット』だけでなく他の人の命まで奪ったわけですから、本当にいただけないですし、『ターゲット』も恨み骨髄の『当人』でないというのはひどい話ですけど…。
とばっちり、じゃないかな、と。
溜まったもんじゃないわー。
今回は、まぁ正直県警の捜査が足りていなかった感が否めないですけど、事情が事情だから仕方ないのかなとも思いました。
『終わった事件』にそんなに人を割いていられないよなぁ、と。
逆を言えば、もうちょっとちゃんと調べていれば、すぐに怪しい人物が浮き彫りになったかもしれないですね。
天生さんに面会に訪れた岬先生のシーン、本当に泣いてしまいました。
まさか、10年前に言ったことが現実になるとは。
そして、天生さんのことを「友人・恩人」と言っていた岬先生。
やっぱりそう思っていたんですね…。
天生さんにとって、それがどれだけ心強かったことか。
私は勾留されたことはないんですけど(これからもされないまま一生を終えたい)、本当に心細かっただろうと思います。
天生さんは図らずもすごい経験をしてしまったわけですから、その経験をムダにしないように、仕事に活かしていってほしいと思います。
…というか、仕事、続けられるのかな…?
無罪だったということは立証されたわけですが、なにかお咎めがあったりするんでしょうか…?
理不尽だとは思うけど、『そういう世界』っぽいですよね…。
御子柴さんへの1億は払わなくても良くなったみたいですけど、最初の一千万は帰って来るんでしょうか…?
あと、キャンセル料とか違約金とかは大丈夫なんでしょうか…?
心配事は尽きないですけど、とりあえず解決されて本当によかったです。



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