高原のフーダニット

読んだ本

有栖川有栖さんの『高原のフーダニット』を読みました。
有栖川さんの小説は『鍵の掛かった男』以来です。

鍵の掛かった男
有栖川有栖さんの『鍵の掛かった男』を読みました。有栖川さんの小説は初めてです。 …そう、有栖川さんの小説は初めてなんです。お恥ずかしながら。もちろん名前はずっと存じ上げていたんですが、正直避けていたのはあります。だって、もうすでに膨大な著書...

本書は短編集で、3つの話が入っていました。
いわゆる『火村英生シリーズ』『作家アリスシリーズ』と呼ばれるシリーズモノの短編です。なので、過去作に出演済みの人たちが登場していて、『鍵の掛かった男』しか読んだことがない私にはわからない人だらけだったんですが、それでも楽しく読めました。こうなると、この人たちが出ていた過去作も…となっていって、どんどん沼にハマっていくんですよね…。困った困った。

1作目の『オノコロ島ラプソディ』、3つの中ではこれが一番好きです。
淡路島には昨年家族旅行をして、その後も『アマテラスの暗号』を読んだときに出てきていたので、なんとなく親しみが湧いています。

ドラゴンクエストアイランドに行ってきました
淡路島のニジゲンノモリの中にある『ドラゴンクエストアイランド』に行ってきました。 夫に臨時収入(怪しい金ではなく、会社からのボーナス?)があって、夫から「みんなでドラクエアイランドに行ってみない?」と提案がありました。まさかの申し出にめっち...
アマテラスの暗号
伊勢谷武さんの『アマテラスの暗号』を読みました。伊勢谷さんの小説は初めてです。 私は神道・天皇家などには全く詳しくないんです。神社に行ったりするのは好きですし、高校のインターハイのときに今の令和天皇(当時は皇太子)が開会式にいらしていたのも...

ただ、この話の舞台となった洲本市は通り抜けただけだったのでちょっぴり残念に思っています。『あわじしますもと』、まさに『ポートピア連続殺人事件』ですからね。いつか行きたいです。
この話の中で、淡路島にある『世界平和大観音』という観音像があって、それが実は動くのでは…? という話になります。「へー、そんなのあったんだー、見なかったなぁ」なんて思っていたんですが、どうやら2022年に解体・撤去されていたとのこと。残念。
この『大きな観音像が動く』という話を読んで、真っ先に思い浮かんだのが DQ4のリバーサイド近くにある魔神像です。今『魔神像』で検索すると『ティアキン』のことばっかり出てきちゃいますが、そっちももちろんおもしろかったですが、やっぱり『魔神像』といったら DQ4です。あの『涙』を手で受け止めるほどのデカさ、そして歩かせることができるという仕掛け(はないけど)。まさにこの『世界平和大観音』じゃないですか!? 淡路島は堀井雄二さんの故郷でもありますし、『魔神像』は『世界平和大観音』だったのかー、と勝手に納得していました。『まじんぞう』怖かったな…敵も強かったし。フェイスボールとか。
結局観音様は歩きませんでしたが、別のものが動いていました。「そっちかい!」と思わずツッコんでしまっていましたが。アリバイについても、なかなか強情というか偏屈な人もいるもんですね。まー、この人くらいの年齢だったらそういう人いそうですけどね。

2作目の『ミステリ夢十夜』。夏目漱石の『夢十夜』のミステリ版を目論んだ、とあとがきに書かれていました。…すみません、不勉強なもので『夢十夜』を知りませんでした。
そして、話はなんだかとっても不思議な感じ。『こんな夢を見た。』で始まる短い話が10個。アリスさんの夢の話みたいなんですが、毎回シチュエーションが違っていて、しかも結構壮大で。10日間もこんな夢見て寝てたら疲れそう…と思ってしまいました。でもおもしろい。
『第一夜』の話は、都市伝説の1つで『スクエア』とか『山小屋の4人』などといわれる話です。私は『探偵学園Q』の13巻、『暗闇寺幽霊事件』で初めて知りました。…『金田一少年の事件簿』も好きですが、『探偵学園Q』も好きなんです。
『第六夜』が、なんだかすごく不気味に感じるんですけど、気のせいでしょうか…?
どれも数ページで短いのに、とてもミステリアスで、なんだか余韻の残る話ばかりでした。

3作目の『高原のフーダニット』、この本の表題作です。
アリスさんと火村先生が以前別の事件で知り合っていた双子の男性が、両方とも殺されてしまっていました。しかも、その前日に兄の方から電話があって、「弟を殺してしまった」と聞かされていました。弟を殺したのは兄だとして、では兄はだれに殺されたのか? という話。
短めでササッと終わってしまったのが残念な感じでした。火村先生はどんな気持ちで出頭を進めたんでしょうか。まだまだ火村先生のことがわからないので、もっとほかも読まなきゃ…。

余談ですが、私の中での火村先生像が固まっていなくて。ドラマでは斎藤工さんが演じられていたそうですね。アリスさんは窪田正孝くんか…イイネ!
『火村』というと、どうしても『金田一』の『悲報島殺人事件』に出てくる『火村康平』を思い浮かべちゃうんですよね…。あの眼鏡掛けててセンター分けの。お医者さんだから『先生』だし。でもあの人殺されちゃってるんだよなぁ…。

Kindle Unlimited で読みました。

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さちこ

40代2児の母。2011年からフリーランスやってます。東京の東の方在住。
第一子が発達グレー男児で、彼が将来彼の妹に迷惑かけずに生きていけるよう、日々奮闘中です。

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