法月綸太郎さんの『頼子のために』を読みました。
法月さんの小説は『法月綸太郎の新冒険』以来です。
なんというか…。
想像していた結末中で、一番嫌なものになってしまったな、と思ってしまいました…。
今回のように、長々と『犯行の告白文』みたいなのがある場合って、だいたいそこに『フェイク』が含まれているという展開になると思います。
以前読んだ綾辻行人さんの『黒猫館の殺人』をちょっと思い出しました。
さらに、『殺害された女子高生が実は妊娠していた』となると、その事実にショックを受けた親族の誰かが勢い余って…みたいなことになるというパターンもあるだろうな、と思っていました。
で、読み終えて、結論がこれ。
何と言うか、心が苦しいです。
私は女親なので、こんな風に子供に対して憎悪をずっと抱き続けるという気持ちが、よく理解できないのかもしれないです。
…いや、『男』とか『女』とか関係ないのかな。
でも、小説などだと、よくこうやって『ずっと自分の子供を憎み続けている父親』的な人がたまに描かれるので、「男性の方がそういうことありがちなのかな」とも思ってしまいます。
しかも、それがずっと。
父と娘はずっとすれ違っていたわけですし、その結果としての『妊娠』だったわけですし。
さらにさらに突き詰めて、奥さんの『事故』の原因まで行くと、「結局自分が悪いんじゃん…」って思ってしまってね…。
本当に心が苦しかったです。
まだからこそ、最後に法月さんも窓を開けたまま帰ったんでしょうけど。
まー、そりゃ、怒られるでしょうね…。
きっと覚悟の上だったんでしょうけどね。
この小説は、いろんな装飾を全部剥ぎ取ると、単純に『親子の問題』に帰結する感じなんでしょうけど、そこにいろいろな飾りがどんどんどんどんくっついてきてしまって、事件がかなり複雑になってしまっていました。
『どっかの偉い人』とか、そんな人まで顔出してくんなよ…と思ってしまいましたけど…。
いやー、国家権力? 力を持っている人は怖いですね…。
あと、毎回思いますが、倫理観がぶっ飛んでる人に教師やってもらいたくないなと、心の底から思います。
そもそも、法月さんが首を突っ込まざるを得なくなった事情からして、なかなかに無理やりなロジックだったな、と思ったんですけど。
でも、実際にそういうこともあるのかもしれない、と思ってしまいます。
やっぱり力を持っている人は(以下略)
まぁ、なんとも後味の悪い感じになってしまいましたが、すごくあり得そうで、それも怖かったです。
Kindle Unlimited で読みました。
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