今野敏さんの『蓬莱 新装版』を読みました。
今野さんの小説は『イコン 新装版』以来です。
前回読んだ『イコン』と同じ『安積班シリーズ』とのこと。
この『安積班』、この時代にこんなタイプの事件を多く扱って、本当に大変だっただろうなと思いました(笑)。
話の順番としては、この『蓬莱 新装版』の方が『イコン 新装版』よりも先だったようです。
まぁ、前回の『イコン 新装版』の方は、確かにもうちょっと先の1990年代中ば、という感じがしましたね。
今回は『蓬莱』というゲームがスーパーファミコン用ソフトとして発売される、という話だったので、1990年代前半っぽい感じでしょうか。
それにしても、当時『スーパーファミコン』の段階でも、5人程度で作っていたのか…となかなか驚きますね…。
もちろん、この『蓬莱』は出自が怪しいため、構想やメインのプログラムの大部分はすでに終わっていた段階なんでしょうけど。
今ですと、『UNDERTALE』の Toby Fox さんが「ひとりで作り上げた」というのが伝説的な感じなっていますが、普通のゲームだと何百人レベルのスタッフがいるというのが普通になってしまっているでしょうから、こんな少数精鋭で作っているなんてもう考えられないでしょうね。
しかし、今野さんは本当に引き出しがすごいな…と思ってしまいました。
今回も少し触れられていますが、たしか格闘技にも造詣が深いんですよね。
それでいてこの方面にまでお詳しいとは…。
作中に『ランドストーカー』の話が出てきて、本当にびっくりしました。
『ランドストーカー』はやったことないんですが(メガドライブ持ってなかった)、続編(?)の『レディストーカー』はやりました。
あれは、『トルネコの大冒険 不思議のダンジョン』のような、ドラクエ4の2章のスピンオフとして作られたものの、版権等の問題でそれでは発売できなくなったから、キャラクターを別に変更した…という『噂』が流れた作品です。
まー、3人だし、お転婆なお嬢様と家庭教師の爺さんと細長い帽子を被った若い男だから、そのまんまですよね(笑)。
それなりにおもしろかった…と記憶しています。
ちょっと脱線しました。
このゲーム『蓬莱』の元々の出所がそんなところから…というのが、なかなかおもしろかったです。
まさか、政界の大物議員がこのソフトの発売を妨害してくるなんて…と。
しかも、本人の主義主張とこのゲーム結論的なものが、まったくの真逆だったというのが、またおもしろい。
普段、有権者たちはすっかり騙されている、ということですよね。
ありえないとは言えない…わけで、怖いですね。
この『シミュレーションソフト』の結果が操作されたものだった、というのが、この議員の予想していなかったことだったようです。
この手の『調査』とか『シミュレーション』っていうのは、実施している側の「こういう結果を出したい」という結果ありきで作られている、というのは結構聞く話ですよね。
インターネット上やまちなかなどで実施されているアンケートでも、かなり恣意的にいじられてることが多いなと思います。
話はちょっとそれますが、テレビ CM なんかで「その商品を良かったと思っているユーザーは80%」などの調査結果の場合、すごく細かい字で「7段階のトップ4までを合計」なんて書かれていることもあります。
…TOP4って、相当ひどいな、と思いましたよ(笑)。
なので、本当にちゃんと確認しないとうっかり誘導されちゃうことってすごくたくさんありますよね。
しかし、この『ワタセ・ワークス』のアルバイト・舞ちゃん、「今まで爪を隠していたのか」という感じですよ。
まさか、こんなに即戦力になってくれるとは、誰も思っていなかったでしょう。
こんなの、後ろから見てこっそり盗む、なんてできるものじゃないのでねぇ。
「いつかこういう機会があるかもしれない」とうずうずしてたのかなー、なんて思ってしまいます。
殺されてしまった大木さんは、まぁ確かにこのソフトを盗んで発売しようとしてしまったわけで、それ自体は許されることではないですね。
でも、立場的には仕方ないのかな、と思ってしまう部分もありました。
今の時代だったら、もうちょっと別にやりようがありますし、もっとスピーディーに暴露されているんだろうなー、なんて。
暴露系 YouTuber とか?
前回の『イコン 新装版』も今回の『蓬莱 新装版』も、どちらかというと『安積班シリーズ』の外伝という位置づけのようです。
というか、この『安積班シリーズ』って、要するに佐々木蔵之介さん主演のドラマ『ハンチョウ』のことだったんですね…。
知らなかった(笑)。
ドラマは見たことはないんですが、存在は知っていました。
なるほどなー。
今度からは蔵之介さんで想像しようと思いました。
Kindle Unlimited で読みました。
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