本陣殺人事件

読んだ本

横溝正史さんの『本陣殺人事件』を読みました。
先日の『八つ墓村』の続刊です。

今回は中編の話が3つ入っていました。
てっきり長編小説のセットなのかと思っていたので、ちょっとびっくりしました。

1つ目は『本陣殺人事件』。
こちらが本当の『金田一耕助初登場作品』だそうです。
先日の『八つ墓村』よりも10年ほど昔、戦前だとのこと。
『結婚式』絡みということで、『金田一少年の事件簿』の『異人館村殺人事件』(『七人目のミイラ』)を連想しましたが、それよりは『銀幕の殺人鬼』(『スコーピオン』)の方が近かったかな、と思いました。
シャーロック・ホームズの『ソア橋』の話が出てきていて、「やっぱりあの事件は、その後のいろんな小説に大きな影響を与えたんだな」と(勝手に)しみじみを思いました。
最後の方で、今回の語り部が『探偵作家というものは、こういう物の書き方をするものである』なんて書いていましたけど、やっぱりそういうのが先にあったから『先入観』を持って読んでしまったというのはありますよねー。
見事に術中にハマったわけです。
本人の『潔癖』が過ぎたのと『プライド』が高かったことから、こういう悲しい事件になってしまったわけですね。
なんだか、みんな不幸だなと思いました。
今でも昔でも、そういう人っているんでしょうね。
自分のことは棚にあげているくせに、相手の貞操ばっかり気にして、正直気持ちが悪いですね。
金田一耕助初登場作品、事件を見ると興奮してしまうところとか、なかなかかわいらしいなと思ってしまいました(笑)。
それにしても、偶然通りかかっただけの男性が本当に不憫でならないです。
もちろん『殺され』なかったとはいえ、そんな風に利用されるなんてねー。

2つ目は『車井戸はなぜ軋る』
前の『本陣殺人事件』とちょっと被る感じの話だなと思いながら読みました。
どちらも『妻に対する疑惑が濃くなった末の殺人』みたいな感じでした。
妻の『不貞』は気にする必要があるかもしれませんが、妻の『(過去の)貞操』はそこまで気にしないであげてほしいなとも思いますけど…。
「本人に直接聞けばいいのに」なんて思ってしまいますが、そういうことができないからこんな大事件になるわけですよね。
しかも、その疑惑を抱いてる本人も、他の人にまた別の疑惑を抱かれている、というなんだか追いかけっこみたいな感じでした。
今回『義眼』が出てきました。
『義眼』といえば、この間読んだ『教場』シリーズを思い出します。

やっぱりああいう感じのものなんでしょうか?
この話において、金田一さんはさほど出番もなく、最後の方にちょろっと出てきて「実は真相わかっちゃったけど黙っとくね」的な感じでした。
こういう、何と言うか人懐っこいところがあるというのも、彼が好かれる理由なんでしょうねー。
しかし、亡くなった片割れの方の壮大な計画、生きている人たちはみんなこれに翻弄されてしまったわけで、なかなかすごいですね。
この人たちが悪いわけではなく、そもそも親の方が悪いはずなんですけど…『親の因果が子に報い』という感じになってしまいましたね。
『二重瞳孔』という言葉を初めて聞きました。
検索したら…ちょっと気持ちが悪かったです、すみません。
どこまでが本物で、どこからが CG なのか、全然わからなかったんですよ…怖い。

3つ目は『黒猫亭事件』
1人2役ということで思い出すのは、やっぱり『金田一少年の事件簿』の『飛騨からくり屋敷殺人事件』になっちゃいますかね。
猿彦が演じていた風呂敷をかぶった男がいました。
(紫乃さんもたまに演じていましたけど)
今回のは、1人でっち上げているという点がすごいですね。
そしてこの女、なかなかに獰猛な感じだったので、多分最後に金田一さんが言ってた通り、あともう1人ぐらい殺してもケロッとしてたかもしれないですね。
であれば、金田一さんのお友達の風間さんは、ひょっとしたら命拾いをしたのかもしれないですねー。
やっぱり『顔がない死体』は、まぁすごく不謹慎な言い方をすれば、ちょっと興奮してしまう題材ではありますね…。
『金田一少年の事件簿』でいえば、『異人館村殺人事件』の教会の中の遺体か、『悲恋湖伝説殺人事件』の顔を潰された遺体ですかね…。
『悲恋湖』のあれは、別の人の身代わりとするためでした。
やっぱりそういうトリックがなければ、わざわざ顔を損壊する必要がないですからね…。

中編でもやっぱりおもしろいですね。
でも、やっぱり長編を読みたいですねー。

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さちこ

40代2児の母。2011年からフリーランスやってます。東京の東の方在住。
第一子が発達グレー男児で、彼が将来彼の妹に迷惑かけずに生きていけるよう、日々奮闘中です。

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