大山誠一郎さんの『時計屋探偵の冒険 アリバイ崩し承ります2』を読みました。
大山さんの小説は『アリバイ崩し承ります』以来です。
1年ほど前に仙台の私の実家に帰ったとき、たまたまテレビで流れていた、浜辺美波さん主演のドラマ。
それを見た息子が興味を持ったので、『アリバイ崩し承ります』を買ったのでした。
この度、その息子がようやくこれを読み始めたので、その続刊を購入し先に読んだわけです。
いやぁ、今回もおもしろかったです。
短編集で、5個の話が入っていました。
相変わらず『新人』と呼ばれていて本名不詳である主人公の新米刑事と、彼が密かに思いを寄せている時計屋の店主・時乃ちゃんを中心とした物語です。
最初は『第1話 時計屋探偵と沈める車のアリバイ』。
そもそも犯罪自体が駄目ではあるんですけど、自分のアリバイを確保するために『天気』とか『人の家の監視カメラ』とかそういうものを利用するのは、不確定要素が多すぎて危険だなーと改めて思いました。
やっぱり、今回も動機は金絡みだったりして。
結局はそういうところに収束しちゃいますね。
先日まで読んでいた『金田一耕助シリーズ』でも、何度もそう思いましたね…。
2つ目は『時計屋探偵と多すぎる証人のアリバイ』。
すごかったですね…。
本当に、まったく関係ない人を身代わりにして殺してしまったんだな、と。
『容疑者 X の献身』を思い出しました。
本当に、本当にとばっちりで…かわいそうです。
秘書の方は…まぁ、そうやって人を強請ったりするということは、自分の命も危険にさらされるということですから、それを理解していなかったのが残念だったね、と。
でもまぁ、同じような状況になってしまったら、自分もそうなってしまう可能性もあるかも知れないな…と思い、気をつけようと思いました。
犯人については、まぁ馬鹿だなと。
こういう人って高学歴だったりするはずなんですけどね…。
どうしてわからないもんなんですかね…。
3つ目は『時計屋探偵と一族のアリバイ』。
『有名女優』はなんのためにでたのかわからなかったですけど(笑)、容疑者の一人も殺されてしまい、関係がないと思われていたところから真犯人が出てきたのはおもしろかったです。
インクについては『フリクション』の仕組みなどを読んだことがありました。
ドライヤーやアイロンで温めたり、冷凍庫で冷やしたりすることで、現れたり消えたりすることも知っていたので、なんとなくそんな感じなんだろうなと想像していましたけど…。
更にそこからもう一歩、それが『フェイク』だったとはおもしろかったです。
動機としては、結局また強請ったり強請られたりってことかー。
こういうのを読むと、やっぱり真面目に生きていきていこうと思います。
ただ、本人がそうしていたとしても、もらい事故的なこともありますからね、難しい。
今回、『新人』くんが時乃ちゃんをデートの誘ったのはえらい!
何か進展があることを期待したいですね。
4つ目は『時計屋探偵と二律背反のアリバイ』。
これはおもしろかったです。
途中でピンと来たんですけど、「まさかなー」と思っていた方法でした。
しかし、両方の女性にいい顔してるこの男、滅びればいいと思いますね。
まぁ、滅びたわけですけど。
『料理』が違う時点で難しいかなと思ったんですけど、材料にまで分解してしまえばそういうことになるんだなー、とおもしろかったです。
…ただ、『食事の約束』がまだ果たせていないことが、非常に、非常に気になっています。
最後は『時計屋探偵と夏休みのアリバイ』。
ようやく食事の約束が果たせてほっとしています。
そして、時乃ちゃんの学生時代の話も聞けて、かなり嬉しかったんじゃないでしょうか。
この話では、『金田一少年の事件簿』の『誰が女神を殺したか?』という短編、学校の美術室で起きた事件を思い出しました。
同じく石膏像の話でしたしね。
おじいさんから説得された後に「スッキリした顔をして帰っていた」というのは、本当に良かったと思います。
そうですよね、ずっと心に抱えたまま生きていくのはしんどいですからね。
今回は、解説が有栖川有栖さんでした。
相変わらず鋭い文章で、やっぱりいいですねー。
国旗シリーズもまだ読んでいない作品がいくつかあるから、そこも行っておかないとなー、と改めて思いました(笑)。
有栖川さんの『マジックミラー』の話も出てきていまして、やはり御本人から語られるのは嬉しいです。
息子が『アリバイ崩し承ります』を読み終えたあと、また一緒に読むと思います。
(うちでは、息子の読書量を増やすため、夕食時に Kindle の読み上げ機能を使って本を読むことを習慣としています)
(多分)近い内にもう1周できると思うので、また楽しみにしておきます。
話的には『ここで終わり』という感じではないので、もちろん続刊がありますよね…?
[AD]時計屋探偵の冒険 アリバイ崩し承ります2




コメント