ようやく、映画『木挽町のあだ討ち』を見てきました。
前回見た『プロジェクト・ヘイル・メアリー』よりも先にチケットを買っていたにも関わらず、あちらを先に見に行ってしまったので遅くなってしまいました。
でも、公開期間が終わる前に見に行けてよかったー。
とてもおもしろかったです!
小説では、各章で一人ひとりの人物が一人語りをしていて、それを主人公(?)の加瀬さんが口を挟まずに聞いている、というていです。
1章につき1人なので、もちろんあの『仇討ち』の話だけではなく、それぞれの語り部自身のバックグラウンドの物語も見せてくれます。
今回の映画では、やっぱり2時間にまとめられたということもあり、かなりカットされていたのは、ちょっと残念だったな…と。
私はほたるさんの章が結構好きだったので、ほたるさんについてもうちょっと掘り下げられたところが見たかったな、という思いはありました。
小説での一人称の語りをどうやって映画として展開するか、そこがポイントになるだろうと思っていましたけど、わかりやすくてとてもよかったです。
とにかく絵がきれいでした。
江戸の街、雪の中で鮮やかに映える菊之助の赤い着物や見物人の傘、そして血。
まさに、一世一代の舞台でした。
そこにたどり着くまで、みんなめいめいに自分の役を演じ、最後には素晴らしい立ち回りを見せてくれました。
映画のオリジナルとして、途中で『首』がなくなる一幕、金治さんが舞台に闖入する騒動、『首』の鼻がもげる珍事など、後半の方でなかなかの怒涛の展開でした。
思わず笑ってしまうシーンも多かったです。
菊之助役の長尾謙杜さん、「いやぁ、きれいな子だなぁ…」と思っていたんですが、『なにわ男子』の子だったんですね…。
気づかんかった、恥ずかしい…。
お母様役が沢口靖子さんだったんですが、意思の強そうな瞳や美形なところがよく似ていて…。
赤い着物を着ているシーンなんて、本当に美しかったです。
小説だと、加瀬さんの『ひとたらし』っぷりがいまいち分かりづらかったところもありました。
なんせ、彼はもっぱら聞き役で、発言ほぼなしだったので。
映画だと、加瀬さん(柄本佑さん)を主役に据えていろいろ聞き込みをしてまわるというストーリーなので、彼がいかに人懐っこい性格で、スルッと人の懐に入り込んでしまうかが描かれていて、なるほどいろいろしゃべってしまうのも仕方ないな、と思わせる感じでした。
悪いことをしたらちゃんと謝罪し、ニコニコしていて愛想も良く、裸の付き合いもあり、とても気持ちのいい人物でした。
今回のヒール役の作兵衛・北村一輝さん。
映画の公式サイトの写真ですと、めっちゃ悪者(笑)ですが、実際の作兵衛は気があんまり強そうな感じはせず、忠義に厚く、『若』を思い大切にする、すごくいい人でした…。
あの写真、反則でしょ(笑)。
菊之助の父を殺したシーンの弱々しさ、そこから『稽古』をつけてもらってあの写真の状態まで持っていくの、大変だっただろうな…と思ってしまいます(笑)。
『仇討ち』の足を切るシーン、あれは実際に怪我をしたのか、それともあれも仕込みだったのか…?
いや、『映画』なので演技なのはわかっているんですけど。
え、そもそも刀自体が模擬刀だった?
いや、『映画』なので(以下略)。
一番最後、藩のお殿様が森田屋の前でかごを降りるシーン。
森田屋の面々に混ざって、作兵衛も一緒に殿を見送ります。
森田屋の人たちに『仲間』として受け入れられていて、本当に良かった。
お殿様も、いろいろ悟ったからそれ以上語らなかったんでしょうね。
いいシーンでした。
そして。
本物のヒール役の石橋蓮司さん…。
いつもこんな損な役ですね…(笑)。
でも、こういう俳優さんがいてくれるおかげで安心して見ていられます。
大好きな俳優さんです。
映画、白に映える赤がとてもきれいでしたし、ストーリーもまとまっていて、本当におもしろかったです。
見に行けてよかったです。





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