長岡弘樹さんの『新・教場』を読みました。
先日の『教場 X 刑事指導官・風間公親』の続刊です。
『新』教場ということで、新シリーズが始まったということでしょうか。
作中に、今回は『第94期』との記載がありました。
刊行順ではなく時系列順だと、1作目の『教場』が『第98期』だったので、それよりも前の話になるようです。
今回も、今までと同じ連作短編形式でした。
6つの話が入っていました。
1つ目は『鋼のモデリング』。
『第94期』ということで、やっぱりこれが風間さんが『教場デビュー』したときの話、ということでいいんですかね。
そして、いきなりこんな感じの事件になってしまうんですねぇ…。
穏やかにはいかせてもらえないようです。
確かに、読んでるときも「もう1発の弾丸はどこに行ったんだ?」とは思いました。
…まぁ正直、私が同じ現場に居合わせたとしても、目の前に『ソレ』があったら「ちょっと持って帰っちゃおうかな…」という誘惑はものすごくありますねー…。
もちろん、いけないことですけど。
見つかったら大変ですしね。
でも、それを『ここ』で使うかー…という感じです。
確かに、もうちょっと調べていけばこの真相は見抜けたかもしれないですけど、この少ない情報から、ここまで短い距離でズバッと真相まで見抜いてしまう風間さんは、やっぱりすごいなと思いました。
『モデリング』という言葉は、今の時代では結構重要な言葉だと思いますし、それによってより早く目指すゴールにたどり着けるというメリットがあると思います。
でもまぁ、『モデリングしてはいけない部分をしてしまった』というのはものすごく残念なことですね。
この彼は「警察官になる」という夢を持って入ってきたわけですから、なおさら残念だなと思いました。
2つ目は『次代への短艇』。
『警察礼式』というものの存在を初めて知りました。
こんな細かいことまでいろいろ書いてあるなんて、「やっぱり大変な組織だな」と思うのと同時に、「こんな風に下の人からすごく丁重に扱われる職業だから、やっぱり偉そうな人がたくさんいるんだろうな…」なんて思ってしまいますね。
横山秀夫さんの小説『震度0』とか、なんか読んでいて具合悪くなりそうでしたもんね…。
笠原くんの事故については、まー『実家の仕事』から想像して「多分そうなんだろう」とすぐに想像がつきました。
一番使わなそうな小指であってもないとやっぱり支障をきたすでしょうし、確かに『暴力団関係』で『指がない』というのは「なかなかな…」とは思ってしまいますね。
でも、風間さんはちゃんとその辺は見抜いていたみたいですし、笠原くんははとっても優秀ですから、がんばって立派な警察官になってほしいなと思いました。
バーピーの200回は…さぞかし大変だっただろうなと思います。
私も週3回、14回 × 8セット(計112回)をやってるんですが、200回連続はやったことないですね…。
吐きそう…。
それぞれの警察官の志望動機がなかなか興味深く、「なるほどな」と思わされました。
確かに、町工場の話などを小説で読むと必ず暴力団が絡んでくるという印象はありますし、プロ野球界や芸能界なんかにもなかなかはびこってるという印象が強いです。
ゲームや小説でも暴力団は題材にされますよね、『龍が如く』とか『セーラー服と機関銃』とか。
同じ警察小説でも、今野敏さんの『横浜みなとみらい署暴対係』シリーズだと『いいヤクザ』も出てくるのでちょっと勘違いしそうになります。
でも、やっぱり『そういう人』は『そういう人』、ですよね…。
やっぱり警察官は本当に大変な仕事だと思いました。
風間さんの義眼をもらったなんて、そんな生徒は後にも先にもいない(と思う)ので、本当にがんばって欲しいなと思います。
3つ目『隻眼の解剖医』。
新しい隻眼の解剖医の登場人物が現れるのかな、と思いきや。
なるほど、そういうことかですねー。
まぁ確かに、解剖医なみにいろいろ見通してくるな、とは思いますね。
今回の内容は助教の尾凪さんにもなかなかつらい出来事だったでしょう。
よかれと思って教えたことが、こんなことに結びついてしまうというのは、妹さん本人はもちろん、姉も尾凪さんも予期していなかっただけにショックだったでしょうね。
しかも、警察官としての未来はなくなってしまったわけですしね…。
せっかく精神的にも肉体的にもとても優秀な人だったのに、ものすごく残念でした。
妹さんの『罪状』は、いろいろ考慮されてそんなに重いものにならないといいなと思いますが。
これはねー、『事故』みたいなものですね…。
かわいそうだなと思います。
そして、本当に風間さんはいろんなことを見通しすぎでしょう…。
確かに怖いわー。
4つ目は『冥い追跡』。
うわぁ、これはもったいないし、とっても怖いです。
警察官を辞めてしまったら、結局誰からも『指導』されなくなってしまうわけですよね。
この先、『最悪なニュース』が流れないといいなと、願ってしまいます。
それに、総代を務められそうな2人がいっぺんに抜けるなんて、本当に残念なことだと思います。
この男のその行動が、もう少しだけ早く明るみになっていれば、こんな『罠』を仕掛けずに済んだのに、と思うと、残念でならないです。
きっといい警察官になったでしょうに…、本当にもったいないですね。
まぁ正直、最初の方に出てきた話を覚えていたので、「多分そういう結論なんだろうな」と思ってしまいましたけど。
…ネタバレなんですけど、Netflix の『教場 Reunion』で、この星谷舞美の役をやるのが、我らが齊藤京子ちゃんなんですよね…。
(単に、私が彼女のファンなだけですけど)
そっか、こうなっちゃうのか…悔しいなぁ。
5つ目は『カリギュラの犠牲』。
これはすごい。
なかなかの策士だなと感心してしまいました。
なぜここで罪を被るのか疑問だったんですけど、なるほどそういうことか、と。
カリギュラ効果については、精神科医の樺沢先生が以前解説していたことがあるので、なんとなくですけど覚えていました。
まぁいつの時代も「禁止されるとやりたくなってしまう」というのはありますよね。
しかし、遠目にでも握っているものが何なのかが分かる状態で、いくら2人が似ているとはいえ、区別がつかないことってあるのかな…まぁ、あるんでしょうね…。
しかし、卒業式でこのハプニングというのは、なかなかですね。
関係者一同真っ青になっただろうな、とちょっと同情してしまいます。
本当に、最初から最後まで、ここには『平穏』はなかったですね(笑)。
そして、『エピローグ』で、なんと「十崎が捕まった」という話を聞くことができました!
これはすごいですね!
…すごいんですけど、「ここでこんなにさらっと終わらせちゃうの!?」と驚いています。
それだけで1冊作れそうな感じなのに、ここだけで終わりなんでしょうか?
それとも、次の巻でその部分を突き詰めていくんでしょうか?
でもそれだと、風間さんはこの学校の中にいるわけですから、風間さんが全然出てこない話になってしまいますね。
次で既刊ラストになってしまいますが、さてどうなるんでしょうか?





コメント