教場

読んだ本

長岡弘樹さんの『教場』を読みました。
長岡さんの小説は初めてです。

私自身の話なんですが、母がいわゆる2時間ドラマなどが大好きだったので、それを一緒に見ることが多かったんです。
それもあり、昔から警察官に憧れを抱いていました。
でも、実際自分が大学のときに就職活動を始めるにあたって、『警察官』というのは一切頭をよぎらなかったんですよね…。
憧れと実際とは違う、というか。
なので、知識として『警察官になるには警察学校に入学する必要がある』ということは知っていても、その『警察学校』がどういう内容なのかというのはまったく知りませんでした。
そういう意味でも、今回のこの『教場』はとても興味深く、おもしろく読みました。

木村拓哉さん主演のドラマを何回か見たことがありました。
普段の彼とは全然違う雰囲気、しかも『白髪』ということで、なんだか異様な感じのするドラマでしたが、でもとてもおもしろかったのも覚えています。

この『教場』ですが、連作短編集の体でした。
こういう短編形式になっている小説だとは思っていなかったので、ちょっと驚きました。
教官の風間さんが(多分)主人公ではあるんですが、動きとしては彼のクラスの生徒達にフォーカスを当てている内容でした。
当たり前なんですが、みんな警察官を目指して日々鍛錬している人たちなので、なんというか団結感があります。
ただ、同期でありながらみんなライバルで、さらには10代後半くらい学生ではなく『大人』の人が多いです。
なので、高校などの学生生活とはまた全然違った感じの雰囲気でした。
なんというか、なにか因縁のある相手に対しての『執着』などが、『学園モノ』の小説とは全然違うレベルなことも多く、『仕返し』とかも怖かったですね…。
結構ゾッとする話が多かったなと思いました。

『逆ソクラテス』の『アンスポーツマンライク』に出てくるコーチみたいな教官もいました。

失礼な言い方かもしれないですが、何と言うか…『旧態依然』というか、そういう感じの教官も多いですね。
居心地は悪そうだな、という印象です。
ただ、居心地を良くする必要はないんでしょうし、これぐらい厳しくしないといけない場所なんだろうな、と。
最初に「警察学校は警察官を育てる場所ではなく、ふるいにかける場所だ」と言い切っていて、それがとても印象的でした。
街で警らしてくださっている警察官の方々は、皆さんとても仕事熱心で、いつも彼らのおかげで私たちは安全に過ごせているんだなというのを感じています。
一方で、拳銃の携帯許可や逮捕の権利などがある人たちなわけなので、きちんと正しい行いができる人でないとやっぱりダメですよね。
なので、こういう風に厳しい学校にならざるを得ないんでしょうねー。
読んでるだけでドキドキしてくるような厳しさです。
…正直、この道を選ばなくて良かったと思っています。
その前に合格しないと思いますけど…。
本当にすごい世界だな、と改めて思いました。

中に1つ、蜂に関するの話がありました。
ちょっと『AX アックス』を思い出しました。

兜も『スズメバチ』と戦ってたなーと。
いろんな意味で、ね。

最後の文集の話は、「また、すごいことするなー」と驚いてしまいました。
自分にはちょっとできない芸当ですね。
それほどストイックに追い込んで、まぁ良かったんでしょうけどね。

今、街で日々市民の安全を守ってくれている警察官の皆さん。
みなさんああいう学校を卒業されている方々なんですね。
学校では理不尽なこともいっぱい経験して、それで日々理不尽なことに対処されているんでしょう。
本当に、尊敬の念でいっぱいです。

最後の最後で風間さんの秘密が1つ明かされました。
それもびっくりしましたね…。
いやー、本当に大変な職業ですね…。

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さちこ

40代2児の母。2011年からフリーランスやってます。東京の東の方在住。
第一子が発達グレー男児で、彼が将来彼の妹に迷惑かけずに生きていけるよう、日々奮闘中です。

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