【合本版】ビブリア古書堂の事件手帖 全7巻

読んだ本

三上延さんの『【合本版】ビブリア古書堂の事件手帖 全7巻』を読みました。
三上さんの本は初めてです。

この本、先日の『夏への扉』と同じで
去年買ったのにまだ読んでいなかったんです。
7冊合本だし…ということでなかなかチャレンジできずに。
でも、思い切って読み始めてよかったです。
とっても面白かった!

北鎌倉駅のそばで『ビブリア古書堂』という古書店を営む栞子と、
そこでバイトで働く五浦大輔を中心に展開する物語です。
ビブリア古書堂は古本屋さんですが、
本業の古書店とは別に『本にまつわる相談事』にも乗っています。
その相談事のようなもので、大輔と栞子も出会いました。
栞子はとても人見知りが激しく、かなりの『コミュ障』ですが、
本に関する話題ならいつまででも話し続けることができるという性格です。
一方で、就活に失敗してビブリア古書堂で働き始めた大輔には
活字の本を長時間読めないという『体質』がありますが、
本の中身への興味は人一倍あります。
栞子の話をいつまでも聞いていられる大輔は、
栞子とともに『本にまつわる相談事』を解決していきます。
その相談ごとの中には、栞子の母親である智恵子を通して
持ち込まれたものもあり、
2人は事件に巻き込まれていきます。

『人が死なないミステリー』というのは知っていたんですが、
正直軽い『少年探偵団』モノみたいな感じかと思っていました。
けど、全然違いますね!
人は死なないけど、何度も殺されそうになってるし、
内容は古書の知識でいっぱいだし、
なんだかアブナイ人が結構出てくる。
その一方で栞子さんと大輔くんは「本当に20代か!?」と
何度も思うくらい全然『進展』しない(笑)。
しかもなー、栞子さんは黒髪ロングで小柄で痩せ型の、巨乳。
っかー、やっぱり巨乳かよ! ドリームかよ!
というのは嫉妬です。

しかし、話は面白いですねー!
古書店の店長さんというのはこんなに詳しいものなんですかね!?
1冊の本について、どの出版社から刊行されたかとか
作者の生年・没年・経歴なんかもスラスラと出てくるのがすごいです。
7巻の中で印象に残ったのは、

  • 1巻第1話 漱石全集
    大輔と栞子の初接触の話でした。
    まさか本1冊で大輔の家の『秘密』が見抜かれてしまうなんてすごい。
     
  • 2巻3話 UTOPIA 最後の世界大戦
    表題の『UTOPIA~』というのは足塚不二雄の作品なんですが、
    足塚不二雄というのは藤子不二雄前のペンネームだそうです。
    栞子の母親である智恵子の空恐ろしさが伝わってくる話でした。
    ちなみに、私の好きな藤子不二雄作品は
    『パーマン』『エスパー魔美』『キテレツ大百科』です。
    『ドラえもん』は苦手なんだよな…。
     
  • 3巻第2話 タヌキとワニと犬が出てくる、絵本みたいなの
    なんの本かを当てる話でした。
    本題が始まる前に、
    『耳の大きな茶色いサルみたいなキャラクター』の付いたパスケースを
    目にするエピソードがあるんですが、
    「ダッフィー…?」と思っていました。
    なんの絵本か解き明かされたときに「なるほどー!」と。
    確かに、何年か前に映画やってましたもんね~。
     
  • 5巻第2話 ブラック・ジャック
    手塚治虫の作品の中でブラック・ジャックが一番好きです。
    そんなに詳しくはないですが、簡単に手に入る物は
    一通り読んだように思います。
    なかなか読むことができない作品というのがある、ということは
    聞いたことがあったので、
    すごくおもしろく読みました。
    5巻のあとがきに「ブラック・ジャックの単行本を70冊くらい集めた」
    と書いてあって、取材って大変なんだなー…と思いました…。
     
  • 7巻
    『ビブリア古書堂の事件手帖』の最終巻です。
    シェイクスピアの幻のファーストフォリオを巡る話です。
    終盤の入札シーン、その後の『謎解き』と手に汗握りました。

という感じです。
もちろん、全部全部面白かったです。
『ビブリア古書堂の事件手帖』は一応全7巻ですが、
栞子の娘である『扉子』が出てくる物語が3巻出ています。
…その存在を先に知ってしまったので、
まー、ケッコンするんかなーってねー。まーねー。
扉子ちゃんの方も読むと思います。
…『栞子』『扉子』って聞いたことがない名前だったので…。

あ、ちなみに、今なら単巻は Kindle Unlimited で全巻読めるようです。
おもしろいので、ぜひ。

さちこ

40代2児の母。2011年からフリーランスやってます。東京の東の方在住。
第一子が発達グレー男児で、彼が将来彼の妹に迷惑かけずに生きていけるよう、日々奮闘中です。

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