渋谷署強行犯係 密闘

読んだ本

今野敏さんの『渋谷署強行犯係 密闘』を読みました。
今野さんの小説は『変幻』以来です。

変幻
今野敏さんの『変幻』を読みました。先日の『欠落』の続刊です。 この『同期』シリーズは3部作で、この『変幻』が最後だと書いてありました。ボンくんも蘇我もお嬢も、植松さんも土岐さんも、みんなすごくいいキャラクターで。気づいたら好きになっていたの...

今野さんの小説は、『横浜みなとみらい署暴対係シリーズ』や『同期シリーズ』など、警察小説のシリーズものをたくさん読ませてもらいました。
今回の『密闘』も『渋谷署強行犯係』となっていたので、同じような警察小説のシリーズものだと思っていたんですが…。これはさすがというかなんというか、今までの2シリーズとはかなり毛色の違ったシリーズでした。

主人公の竜門光一は、警察官ではなく町の整体院の先生です。『渋谷署強行犯係』は!? と思ったんですが、この整体院に通っているのが、渋谷署強行犯係の辰巳という刑事。彼が厄介な『相談事』を持ってきて、それに竜門先生が渋々協力する…というのが大まかな流れ。なので、あんまり『渋谷署強行犯係』っぽくはないんですよね。警察内部の話とかほとんどないし。

にしても、バトルシーンがかなり細かく描かれていて。なんだか凄いなーと思いながら読んでいました。
そこで、改めて今野さんの Wikipedia を見てみたら、『1999年より空手道今野塾を主宰(常心門から独立。現・少林流空手今野塾)。本部は東京。支部は大阪、広島、モスクワ、サンクトペテルブルクなどにある。』とありました。
はー、なるほどー。今野さんご本人がかなりの空手の使い手(っていう言葉の使い方で合ってますか?)でいらっしゃるんですね。そりゃバトルシーンも臨場感溢れる感じになるわけです。
私自身は本当に格闘技とかダメで、まったく見ないんです。2000年前後、大晦日に格闘技のイベントが開催されるようになって、何を見たらいいか困りましたもんね…。
漫画とかアニメとかなら大丈夫なんですけど、とにかく血がダメ・痛そうなのがダメなので、格闘技と言われるもの一通りダメなんです。医療モノは比較的平気なんですけど。

内容としては『犯人探し』がメインではありますが、推理モノっぽい感じではないかな。確かに Copilot さんに聞いても「今野敏さんのアクション小説」と言われたので、まー警察小説って感じではないですね。
その分、竜門先生の常心流や今回の『犯人』が使っていた中国武術『八極拳』などのこと、竜門先生と助手の真里ちゃんの関係なんかが書かれていました。今までの今野さんの小説を想像しているとちょっとびっくりしますが、今野さんの著書一覧には格闘ものっぽいシリーズもあったので、むしろそっちの位置づけなんでしょうね。

『あとがき』にはおもしろいことが書いてありました。
まず、やっぱりこの『密闘』の成り立ちですかね。もともと『拳鬼伝』というシリーズだったとのこと。『警察ブームに乗っかりサブタイトルを冠した』とあったので、出版社の方々もいろいろ工夫しているんだなーと思いました。
そして、実は映像化されていると! 竜門先生は阿部寛さんだそうです…。え…想像と違う…(笑)。なんかこう、もっと淡々とした感じの、顔が薄い人みたいなイメージだったので…例えば向井理さんみたいな…。ビデオのパッケージの阿部寛さんは、完全に『北斗の拳』のケンシロウですね…。

拳鬼

ちなみに、刑事の辰巳さんは長谷川初範さんだそうで。こっちもちょっとイメージと違うかなー。なんというか、もうちょっと不摂生してそうな人かなーって想像していました。長谷川初範さん、シュッとしてますもんね。

この『渋谷署強行犯係』は、これを含めて全4冊あるようで。しかも全部 Kindle Unlimited で読めるみたいなので! すべて読ませていただきますー。

[AD]渋谷署強行犯係 密闘
[AD]Kindle Unlimited
さちこ

40代2児の母。2011年からフリーランスやってます。東京の東の方在住。
第一子が発達グレー男児で、彼が将来彼の妹に迷惑かけずに生きていけるよう、日々奮闘中です。

さちこをフォローする
読んだ本
さちこをフォローする

コメント

タイトルとURLをコピーしました