森見登美彦さんの『ペンギン・ハイウェイ』を読みました。
森見さんの小説は『夜は短し歩けよ乙女』以来です。
『ペンギン・ハイウェイ』は映画化されましたよね! 近くにある映画館が入っているショッピングセンターに、でっかい広告が貼ってあるのを見ました。かわいらしい絵柄だったんですが、森見さんの作品の映画化だったとは知らなかったです。森見さんの小説といえば伊東伸高さんのイラストかなーって思っていたので…冷静に考えるとそんなはずはないんですけど。映画の『ペンギン・ハイウェイ』はジュブナイルものぽい絵柄だったので、森見さんとは結びつきませんでした。
内容はといえば…また、いかにも森見さんの作品、という感じでおもしろかったです。
主人公のアオヤマ君は、あれ、大きくなったら『先輩』とか『私』みたいな、ちょっと偏屈で、ちょっと(どころじゃないけど)賢くて、ちょっといろいろこじらせてる感じの大人になるんでしょうか。その際はぜひ、メガネを掛けていてほしいと切に願います。
アオヤマ君の住んでいる街で、なぜかペンギンが発見されました。どこから来てどこにいくのかはわかっていません。
アオヤマ君はとても優秀な小学4年生の男の子ですが、優秀すぎるゆえによく歯磨きをサボってしまうので、定期的に歯医者さんに通わなくてはいけません。その歯医者さんでアオヤマくんは歯科助手をしているステキなお姉さんに出会います。
ひょんなことからアオヤマくんは、街にこつぜんと現れるペンギンたちはお姉さんが出したものだ、ということを知ります。お姉さんとペンギンたちの関係、お姉さんと街で起こる不思議な現象の関係。それらを友人たちと研究していきます。
アオヤマくんの壮大な初恋の物語だなー…って思いました。
後半の方はかなりアクロバティックな感じで、なかなか想像が追いつきませんでしたけど、今度映画を見て補完しようと思います(笑)。
最後は切ないなぁ…。初恋ってこういうもんですね。アオヤマくんは一回りもニ回りも大きくなったことでしょう。
にしても、森見さんは歯医者さんに務める女性がお好きなんですかね。羽貫さんも歯科衛生士だったし、お姉さんは歯科助手だし。まー、マスクしている女性ってなんか魅惑的だし、なぜか歯科衛生士の人って美人が多くないですか…? なので、気持ちはわかります。
あと、おっぱいおっぱいしていましたね。アオヤマくんのような子でもおっぱいなんですねー。男の子だなぁ。おっぱいおっぱいしていることで、映画はちょっと炎上したみたいですね。まー、不快感を覚えるのもまた自由だと思うので、別に構わないと思いますが。このあたりの表現は難しいですね。私としてはおもしろかったですけど、こういう『ノリ』を不快に思う人もいるんだなーって。難しい。
『四畳半』とかとはちょっと違う、でも森見ワールドを堪能できる小説でした。
Kindle Unlimited で読みました。
[AD]ペンギン・ハイウェイ [AD]Kindle Unlimited
コメント