『「音楽する」は脳に効く 弾く・聴く・歌うで一生アタマは進化する』を読みました。
この本は、医師4人と弁護士やピアニストなどの方々5人が書いた音楽に関する文章を1冊にまとめたものです。
精神科医の和田秀樹先生(『80歳の壁』の著者)や弁護士の菊地幸夫さん(『行列のできる法律相談所』に出演していた弁護士さん)などが書かれています。
和田秀樹先生の本を何冊か読んだことがあったので、その関係で Kindle がおすすめしてくれました。
この本、なぜか定期的に半額くらいになるので、ご購入されれる場合はタイミングをみるといいかもしれません。
最近ではよく美術館に行くようになった私ですが、以前は『美術』よりも『音楽』が好きで、オーケストラのコンサートとかに母とたまに行っていました。
私自身は5歳くらいから中1までエレクトーンを習っていたので、なんちゃって絶対音感というか、それっぽいものはあったりします。
(父が転勤族だったので、ピアノはダメだったんでしょうね)
この手の本は「確証バイアスかな…」と思いつつも読んでしまいますねー。
まぁ、音楽が脳に悪いことはないと思うので、読んで悪いことはないと思います。
内容自体もとてもおもしろかったです。
イントロダクションにあった内容がとても興味深かったです。
内容は、我々『ホモ・サピエンス』が『ネアンデルタール人』のように絶滅せずに生き延びたのは、音楽を楽しむことができたから、というものです。
界隈の方には常識なのかもしれませんが、私は初めて聞いたのでとても驚きました。
そして、内容を読んで納得。
なるほど、音楽の力はすごい。
それから、いわゆる『絶対音感』というものは、『身につく』ものではなく『消去されなかった』能力だというのは驚きました。
赤ちゃんの頃にはみんなが持っていたと言うんですね。
これも、理由を読んで納得。なるほどなー。
あと、『相対音感』という言葉が本当にあるのは知りませんでした。
私は、絶対音感的に音階が言えるのではなく、自分が言いやすい音を起点にして音階を言うことを『相対音感』として言葉を使っていました。
そういう意味ではちょっとニュアンスが違っていたかもしれません。
前半4人の医師の方の文は、医学の見地から音楽の効能について書いてあります。
音楽を聞いたり楽器を演奏したりするときに、脳がどのように動いているか。
『聴く力』を伸ばす、『運動神経』を伸ばす意味での音楽の影響。
脳の老化を防止するのに効く音楽演奏。
音楽と認知症の関係。
音楽が脳に及ぼす影響を様々な角度から説明してくれています。
中には『The Nun Study』という、アメリカの修道女の方の脳を死後に調べた話も書かれていました。
この話は、以前読んで本当に感銘を受けた『脳を鍛えるには運動しかない!』にも書かれていて、とても驚いたのを覚えています。
音楽を聞くだけでももちろん脳にはいいらしいのですが、やっぱり演奏が良いみたいですね。
確かに音楽はフィードバックが早く、音を出した瞬間に「正解か不正解か」がわかります。
それを素早く判断して次の音を決定する、というサイクルがぐるぐる回るのがいいみたいです。
演奏は何かを動かしながら音を出すので、運動野が刺激されるのもいいと。
なるほどなー。
後半は自分の生活に音楽が密着している方々の話で、どういう関わりをしているか、何がいいのか、などが語られています。
医学的な話ではないので少し気楽に読めますし、なんだかとっても共感します。
須永由美子さんという山野楽器にお勤めになっていた方の話は、なんだかグッと来る内容でした。
素敵ですね~。
こういうのを読むと、やっぱり何か楽器始めたいなー、と思いますね。
ピアノは無理でもキーボード、安いバイオリンとか?
サイレントバイオリンって、どんな感じなんでしょうかね…。
来年は娘が小学校に入学するので、時間できるのかな…?
ちょっと期待しちゃいますねー。
『The Nun Study』について書かれている『100歳の美しい脳』という本を読みたいんですが、Kindle 版がないようですね…。
最近は『Kindle 化リクエスト』のボタンもなくなっちゃったしなー。
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