狼と香辛料 XXIV Spring Log VII

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支倉凍砂さんの『狼と香辛料 XXIV Spring Log VII』を読みました。

狼と香辛料 XXIII Spring Log VI
支倉凍砂さんの『狼と香辛料 XXIII Spring Log VI』を読みました。 今回も短編集です。収録は4本。はじめの『狼と宝石の海』は、村の功労者を思う村人たちとその功労者本人の気持ちとがうまく噛み合っていないために起きてしまった話で...

表紙は軽やかなステップを踏んでそうなホロとロレンスの手。
一瞬変な暗示か!? と身構えましたが、大丈夫でした。
ちょっと安心。

今回は短編集ではありませんでした。
しかも懐かしのエーブが再登場。
さらに、『狼と香辛料 8・9』あたりで登場した
ケルーベの町の商業組合の副館長であるキーマンも再登場。

狼と香辛料 VIII 対立の町<上>
支倉凍砂さんの『狼と香辛料 VIII 対立の町<上>』を読みました。 7が短編集だったんですけど、6から継続している『銀貨が2箱増える謎』がようやく解決? しました。…なるほど、並べる○○を変える、か…。(一応伏せ字にしてみました。不要かも...

懐かしい面々とともに、
今回の話もいつも通りロレンスとホロが厄介な話に巻き込まれます。

とある森の森林監督官であるマイヤーという男性が
ロレンスに相談を持ちかけます。
自分たちの森が切り開かれようとしていて、住人はそれに反対している。
しかも、ロレンスたちが今回の旅で関税の話に巻き込まれ、
木材の関税が下がるのを阻止してしまったために
森の木を切り倒さなければいけなくなったようでした。
領主は森を切り開くことに賛成しているが、
それは森を死に追いやるだけなので、
領主の考えを正してほしい、と。
森に関することなので、ホロも黙ってはいられません。
そして、森が切り開かれてしまうことの影響はどうやら大きそう。
早速領主に話を聞きに行くと、彼も彼なりの考えと
領民を思う気持ちから森に手を付けることを決意したようです。
話を聞く限り正当性がありそう。
で、領主にその話を持ち出した人物が、エーブでした。

次にロレンスたちはエーブにも話を聞きに行きます。
エーブは商売を大繁盛させ、酒場を貸し切って大豪遊している…
ように見えました。
そして、こちらの話を聞いてみたところ、それなりに正当性もある。
ならば仕方ない、ということで
やはり森を切り開くこと説得しに戻ろうと思ったとき、
ふと頭にあることがよぎります。
もう一方の『相手側』の話を聞いていない、と。
ホロの獣の足を使って風のようにケルーベへ向かい、
ロレンスたちは今度はキーマンに話を聞きます。
そして自体の全容を掴み、『三方良し』になるように
ホロと協力します。

今回は1冊丸々の長編だったので、久しぶりにかなりの読み応えでした。
相変わらずエーブはすごかったですが、
ロレンスもなかなか負けていませんでした。
『昔』のようなピンチ感はなかったですけど、
どんなふうに話が転ぶのかの予想は全然できなかったですね。
いやー、おもしろい。

この巻で、既刊の『狼と香辛料』は全部です。
たまたま1巻がとってもお安くなっていたのを見つけて
懐かしさも手伝って読んだんですが、その後に全巻大人買い…。
ファンタジーなのに剣も魔法も出てこないんですが、
とてもとてもおもしろかったです。
読んでいる間は、ずっと『旅の途中』(狼と香辛料のオープニング)が
頭の中で流れていました。
アニメが放送されたのが2008年だったみたいなんですが、
もう15年も前なんですね。しかも、未だに続刊とは。
それを知ることができてとても嬉しいです。

ここしばらくどっぷりと『狼と香辛料』に浸っていたんですが、
ロレンスとホロの二人からは『夫婦円満』を教えてもらったような気がします。
言いたいことは言う、でも禍根は残さない、そしてお互いがお互いを想っている。
すごいですよね。すごく素敵です。
これからもずっと続くといいなー。

あと、1つ疑問なんですが、
Wikipedia には『中世ヨーロッパを思わせる架空世界』とあったんですが、
中世ヨーロッパの人たちってこんなに日がな呑み続ける感じなんですか…?
昼間っから、いや何なら朝っぱらから飲んでますよね…。
ホロだけでなく。
私、全然呑めないタイプなので、
中世ヨーロッパに生まれなくてよかったです…。

まぁ、とにもかくにも大満足でした。
新刊を待つ楽しみも増えて嬉しいです。

次巻も楽しみです!

さちこ

40代2児の母。2011年からフリーランスやってます。東京の東の方在住。
第一子が発達グレー男児で、彼が将来彼の妹に迷惑かけずに生きていけるよう、日々奮闘中です。

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