<あの絵>のまえで

読んだ本

原田マハさんの『<あの絵>のまえで』を読みました。
先日の『ゴッホのあしあと』以来です。

ゴッホのあしあと
原田マハさんの『ゴッホのあしあと』を読みました。 原田マハさんの本は『たゆたえども沈まず』以来です。もっと読んでいるような気がしていたんですが、そうでもなかったんですねー。 『あしあと』シリーズ(っていうのかな?)は以前に『モネのあしあと』...

絵をモチーフにした短編集です。
6つのお話が入っています。
絵に関する話が書かれているのではなく、
それぞれの登場人物たちがいろいろなきっかけで
その絵に会いに行く、という話です。

表紙になっている
グスタフ・クリムトの『オイゲニア・プリマフェージの肖像』は
4番目の『豊饒』という話で出てきます。
これはなんだか暖かくなる話でした。
夢を叶えられずに寂しく一人暮らしする女性と、
息子夫婦との同居がうまく行かずに一人暮らしを始めた女性。
2人は次第に仲良くなる。
こういうよくありそうな話の中に、
スルッとクリムトの絵が入ってきます。
不思議と温かくなる話です。

私は『聖夜』という話がぐっときました。
10年前に山の事故で一人息子を亡くしてしまった夫婦と、
その一人息子がお付き合いしていた女性の話です。
あらすじだけ書くとよくありそうな話になってしまいますが、
この中にまた東山魁夷の『白馬の森』がさっと入ってきます。
最後はぼろぼろ泣いてしまいました。

この本に出てくる6つの絵は
すべて日本に存在している絵なんですね。
残念ながら1つも見たことがないです…。
最後の『直島』については、全く知らなかったです。
島をあげてアートを推しているなんてすごいですね!
モネの睡蓮も見てみたい…いつか行ってみたいなぁ。
ただ、この『さざなみ』という短編、
主人公が仙台出身の女性なんですが、
この話だけ仙台についてほぼ語られていないのが残念でした。
他の話はその地元の風景とかも結構書かれていたんですけどねー。

この6つの絵、いつか制覇してみたいですね。
まずはポーラ美術館からだなー、やっぱり。

さちこ

40代2児の母。2011年からフリーランスやってます。東京の東の方在住。
第一子が発達グレー男児で、彼が将来彼の妹に迷惑かけずに生きていけるよう、日々奮闘中です。

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