嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん 8 日常の価値は非凡

読んだ本

入間人間さんの『嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん 8 日常の価値は非凡』を読みました。
先日の続刊です。

今回はバカンスに来たまーちゃん、って感じの表紙でした。
かわいらしいですね。
そして、本編でもそのとおり、バカンスに来ています。
…いやー、おもしろい。みーくんとまーちゃんがほとんど関与しない事件です。
ほとんどモブっぽい動きしかしていないです。
入間さん自身も『群像劇形式』とあとがきで書いていました。
不勉強で申し訳ないのですが、『群像劇』という言葉に馴染みがなかったので調べてみたら、
『登場人物一人一人にスポットを当てて集団が巻き起こすドラマを描くスタイルの劇のこと。』
とのこと。
なるほどー…。宮部みゆきさんの『長い長い殺人』みたいな感じ?
東野圭吾さんの『白夜行』もそうなるのかな?
(東野圭吾さんの小説だと『白夜行』が一番大好きです。ドラマ版も大好きです)
いつもとは違い、今回の登場人物がそれぞれ今回の『事件』を自分の視点から語ってくれています。

物理的に運命の赤い糸が小指を貫通した状態で、『僕』とまーちゃんは旅行に行くことにしました。
ホテルに着いて自室のドアを開けると、見知らぬ中年がタバコを吸っていました。
不審者なのですが、窓から出て行ってしまったので(※17階です)放っておくことにしました。
それからも、ホテルの廊下に猫がいたりしましたが、ホテルの喫茶店に行ってケーキを食べたり、のんびり過ごしていました。
最後の日まで『僕』とまーちゃんはのんびり過ごして、おしまい。旅行、楽しかったね。
…という2人の裏で、一連の事件が目まぐるしく動いていました…。

読んでみると、なぜ不審者が不審な動きをしていたのか、強烈な旦那主義の妻の行動のわけ、作家と探偵カップルがここにいる意味、大学生カップルは初デートを満喫できたのか、自殺志願者は自分の本懐を遂げられたのか、それらが全部一つに繋がって、まさに『劇』という感じで動いています。
普通に推理小説っぽい感じでおもしろいんです。
もちろん、『みーくんまーちゃん』なので、いろいろ「嘘だろ」と言いたくなる感じのところはたくさんありますが。

という感じで大満足だったのですが、最後の最後までは。
最後の最後、あれ何よ…。
先日読んだ『嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん 6』のラスト並の、いや、それ以上の衝撃。

いやいやいやいやいや。
まさに、「は?」ですよ、まさに。
どうしてくれんのさ。
次巻も楽しみですけど、楽しみっていうか、本当なの?
困るんだけど…。

Kindle Unlimited で読みました。

さちこ

40代2児の母。2011年からフリーランスやってます。東京の東の方在住。
第一子が発達グレー男児で、彼が将来彼の妹に迷惑かけずに生きていけるよう、日々奮闘中です。

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