殺人ライセンス

読んだ本

今野敏さんの『殺人ライセンス』を読みました。
今野さんの小説は初めてです。

『殺人ライセンス』といえば、私が連想するのは『007』シリーズなんですが、この話はスパイモノとかではなくインターネット犯罪っぽい話でした。タイトルからはなかなかイメージしづらい内容です。
完全に私のイメージですが、警察には『サイバー警察』とかの組織はあるものの、所轄とかのレベルだとネット犯罪はキツそうだな…という感じ。この話の中でも、始めはそんな感じでした。

高校生の久(ヒサシ・あだ名はキュウ)は、ある深夜にネットサーフィンをしていたところ『殺人ライセンス』というタイトルのおどろおどろしいサイトを見つけました。どうやらネットゲームの一種のようで、画面はターゲットの年齢や職業などが表示され、そのターゲットをどうやって『殺害』するかを選択肢から選んで進んでいくようです。キュウはとりあえず適当に入力したものの、すぐにゲームオーバーになってしまいました。
キュウのクラスメイトの祥子は、深夜偶然付けていたテレビから不気味な声が聞こえた気がして怖くなります。次の日にクラスメイトの麻里やキュウとその話題になり、キュウがそれをネット上で調べると請け負ってくれました。
その麻里の父親の優一は、長く務めていた会社からリストラされてしまい、昔から憧れていた探偵になるべく家族に隠れて学校に通っていました。学校を無事卒業した後、探偵として独り立ちするためにホームページの開設などを行いたいと考えていて、娘の麻里のクラスメイトであるキュウがそれに詳しいと知り助言をもらいます。
その頃、一人の男性が殺害された事件が報道されました。その被害者のプロフィールが、この間見た『殺人ライセンス』のサイトにターゲットとして表示されていた人物と似ていました。その後もう1件殺人事件が報道されましたが、そちらの被害者も『殺人ライセンス』に別の日表示されていたターゲットに酷似していました。
キュウは探偵の卵である優一とともにネット上で神出鬼没な『殺人ライセンス』のサイトを追い、現実の殺人事件との関わりを突き止めようとします。一介の探偵の卵でしかない優一だけでは力不足なため、優一の高校時代のクラスメイトだった丸谷という刑事に相談を持ちかけます。

はじめはネット上のゲームだったものが、いつの間にか現実とリンクして本当に人が殺されてしまって、それに警察も振り回されてしまいます。ある年齢以上の刑事さんなんかは取り合ってくれなさそうなところもイメージできてしまいますね。
物語の中で、「殺人が起きているのはネットじゃなくて、現実だ」という旨のセリフから、ようやく道筋がちゃんと見えてきて犯人に迫っていくところがおもしろかったです。たしかに、殺人事件は現実で誰かが誰かを殺さないと起きないですもんね。いくらネット上で騒いでいても人は死なない。誰かが殺さない限り殺人事件は起きない、そんな単純なことにようやく気づけて、物語が動き出すのがおもしろかったです。

解説に書いてあったんですが、この話はどうやら単発モノらしくって、続編とかはないみたいです。高校生と探偵の卵と時々刑事の組み合わせ、おもしろそうなんですけどね。他のパターンも見てみたいんですけど…いつか続編とかできるかな?

Kindle Unlimited で読みました。

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さちこ

40代2児の母。2011年からフリーランスやってます。東京の東の方在住。
第一子が発達グレー男児で、彼が将来彼の妹に迷惑かけずに生きていけるよう、日々奮闘中です。

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