百田尚樹さんの『モンスター』を読み終えました。
百田尚樹さんの小説は、このブログでは
『プリズム』に引き続き2冊目です。
今回は、醜いがために迫害された少女時代を過ごし、
とある事件を起こしてしまって故郷を追われた女性が、
顔を整形しまくってめちゃくちゃ美人になり、
別人として故郷へ帰って自分をいじめた人々へ復讐し、
初恋の相手と再会する、という話です。
執念がすごいな、と感じました。
自分の中で確固たる目的があればどんな生活でも耐えていけるんですかね…。
主人公の女性は、最終的に整形に1000万円ほど費やすんですが、
もちろん普通の女性だし実家とも縁切りされてしまっているので、
大金を手に入れるために風俗で稼ぐんです。
自分の初体験もその仕事で。
私はちょっと無理だなと感じてしまいました。
あと、顔のありとあらゆる箇所を整形するんですが、
顎と歯の描写が一番きつかったです。
他は知らないですが、
私も歯医者で抜歯くらいはしたことあるので、
複数の歯を抜いていく描写は身の毛がよだちました…。
整形もすごく細かくて、
右から見える顔と左から見える顔で印象が変わるようにしてある、とか
アルカイックスマイルに見えるように口を調整する、とか
顔ってそんなに好みにカスタマイズできるんですね…。
Amazon のレビューに
ダウンタイムのことが全く書かれていないからリアリティがない
みたいなのもあって、なるほどなーと思いました。
あと、エピローグの話者って誰なんでしょうか…?
バイトの梨沙か美香ってことでいいのかな。
ルッキズムの極みって感じでした。
読んでいて悲しくなりました。
これから、メタバースとかの世界になったら、
(流行るかわかんないけど)
こういう感覚ってどんどんなくなるんですかね…。
知らなかったんですが、映画化もされていたんですね。
主演は高岡早紀さんだったようです。
確かに、整形後の美しい未帆のイメージにぴったりかも。
Kindle Unlimited で読めます。
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