狼と香辛料XV 太陽の金貨<上>

読んだ本

支倉凍砂さんの『狼と香辛料XV 太陽の金貨<上>』を読みました。

狼と香辛料 XIV
支倉凍砂さんの『狼と香辛料 XIV』を読みました。 今回のゲストはまさかのエルサでした。『狼と香辛料 IV』に出てきた、教会で司祭代理をしていた少女です。彼女も彼女なりに思うところがあり、自分のかわりに司祭をしてくれる人を探して町へとやって...

序盤、別れがあっけなさ過ぎて本当にびっくりしました…。
『狼と香辛料 VI』からずっと一緒に旅を続けてきたコルと別れてしまいました。

狼と香辛料 VI
支倉凍砂さんの『狼と香辛料 VI』を読みました。 今回なんですが、ほとんどずっと船で川を下っていて、小説だから映像はないけど、多分景色はあまり変わってない感じです。前回で大きな博打をしてちょっと手ひどくやられてしまって、今回は次回までの『つ...

別に仲違いというわけではなく、
コルは元々聖職者を志していた身なので
このままロレンスたちに着いて旅を続けるよりも
『狼と香辛料 XIV』に登場した聖職者のエルサとともに行かせたほうが
コル自身のためになるだろう、と。
でも、でも!
それでも『序幕』の数ページで終わりかよ! と
悲しくなってしまいました。
…まぁ、今生の別れというわけではないでしょうし、
この巻の最後でものすごくびっくりすることが起きてしまったんですが。

今回の目的は、まずホロの昔なじみであるミューリの名を冠した
『ミューリ傭兵団』が一体どんな団体なのかを見に行くことです。
彼らが逗留しているのはレスコという、
何やら不思議な感じのする町でした。
その町には市壁もなく、活気に満ち溢れ、
税金すら取られないとのこと。夢のような町です。
その町を牛耳っているのは大鉱山を抱えるデバウ商会。
前巻の禁書である鉱山の採掘技術を記した書物は
このデバウ商会に知られるとまずいものでした。
ホロの故郷である北の地を根こそぎ持っていかれる可能性があるからです。

ミューリ傭兵団とは程なく会うことができました。
そして、ミューリはいませんでした。
ただ、その傭兵団の長であるルワード・ミューリが
ミューリの爪を首飾りとして身につけていました。
傭兵団創設の際に当時の団長がミューリから受け取ったものでした。
ホロはルワードに自らの名を明かし、
その爪にあるホロへのメッセージを読みました。
涙するホロに最大限の敬意を示したルワードが印象的でした。

レスコは前述の通り不思議な町で、
なんとびっくりするような安い価格で店が売られていました。
ロレンスはそれを見た後はしばらくそれしか考えられなくなっていましたが、
いろいろ考えて、いろいろな人から話を聞いた結果、
ホロの後押しもあり店を購入したのです!
…DQ4 の第3章のトルネコのようですね! 商人だし!
いやー、これでロレンスも年貢の納め時? 違うか。
ココに落ち着くのかーと、感慨深いです。
そしてそしてそのすぐ後。
なんとデバウ商会がこの町で新規通貨を発行すると通達したのです。
ここで副題の『太陽の金貨』ですね。
通貨を発行することでこの町を守り大きな経済圏を作る。
デバウ商会は、誰もが夢見るけれど決して実現できなかったことを
やってのけました。
町はお祭り騒ぎになり、ロレンスとホロもその騒ぎの中で
いい気分になっていました。
めでたしめでたし。

…というところに、いきなり冷水を浴びせかけられました…。
2人が座るテーブルに突然頭陀袋が置かれました。
そして、ロレンスは自らの名前を呼ばれます。
「賢狼ホロ」とも呼ばれました。
そしてその頭陀袋はコルのものでした。

…ここで終わるの!?
え、ええ、どうすんの!? コル、大丈夫なの!?
コルに何かあったら許さないよ!?
いやー、すごいですね。
ちょっぴり幸せな気持ちになっていたところ、
一瞬で奈落の底に突き落とされた感じです。
全巻買っておいてよかったわー。
これで次巻が数ヶ月後とかだったら
どうなっていたかわからないですよ。私が。

次巻も楽しみです。

さちこ

40代2児の母。2011年からフリーランスやってます。東京の東の方在住。
第一子が発達グレー男児で、彼が将来彼の妹に迷惑かけずに生きていけるよう、日々奮闘中です。

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