狼と香辛料 XXII Spring Log V

読んだ本

支倉凍砂さんの『狼と香辛料 XXII Spring Log V』を読みました。

狼と香辛料 XXI Spring Log IV
支倉凍砂さんの『狼と香辛料 XXI Spring Log IV』を読みました。 ロレンスがホロを肩車しているのかと思ったんですが、よく見ると違うんですね。この高さだと、ロレンスが馬車を操作していてホロは荷台に立ち上がってロレンスにちょっかい...

今回の表紙ですが、
今回のこそがロレンスが馬車を操作していて
ホロは荷台に立ち上がってロレンスにちょっかい出してる
という構図でしょうか…?
ロレンスがなんか手綱っぽいもの持ってるし…。
じゃぁ、前回のは何だったんだろう?

今回も短編集ですが、収録は3つだけです。
1つ目の『狼とどんぐりのパン』では
また新たな人ならざる者が登場します。
しかも、結構味のあるキャラです。
昔、『呪われた山』と言われる元は鉱山だった山に錬金術師が現れ、
火を使わずに鉄を精錬してみせたそう。
そしてその後は、山から夜な夜な石を打つ音が聞こえてくると。
怪談じみてますねー…。
その山の調査を依頼されたロレンスとホロは、
その近くの大聖堂でなんとエルサと再会します。
エルサは女性でありながら司祭となり、
コルとミューリの起こした余波で混乱している教会を
収めて周っているようです。
ロレンスとホロが山の調査をし、そこにリスの影を確信します。
そして、そのリスこそが人ならざるもので
名をターニャといいました。
ターニャは件の錬金術師と実際に出会い、
彼がいつかまたこの山に戻ってくるのを待っているのでした。
そんなターニャの住む山を守るにはどうすればいいか?
またまたロレンスが知恵を絞ります。

2つ目は『狼と尻尾の輪舞』。
これは読んでいる途中からなんとなく想像がつきました!
でも、実際にこういう目に遭ったら大変なんだろうなぁ、と。
ホロが狼の姿でひとっ走りしてくれたおかげで
『呪われた山』は好条件で売ることができました。
相手はデバウ商会。ウサギのヒルデがいる商会です。
彼ならばターニャを悪いようにはしないだろう、
という考えも当たり、とりあえずは一件落着です。
その後、ロレンスとホロと、何故かエルサも一緒に
大市が開催されている町へ赴きました。
そこでは不思議な事が起こっています。
どの店も儲かっているはずなのに、
どの店も手元に現金がなくて潰れそうになっていると。
それを、ロレンスが解決します。

最後の話はコルとミューリの『狼たちの結婚式』という話。
『狼と香辛料 XX』でミューリの『抜け毛』が
トラブルを起こしてしまった話がありましたが、
またミューリの毛の生え変わりの時期が来たようで。
ちょっと掃除をしたくらいでは片付きそうになく、
ミューリが変に疑われないために
彼女と同じ色の犬を連れていることにしよう! と
町に犬を探しに行きます。
が、町には犬の姿が少なく、
それを追いかけていくと大きなお屋敷につきました。
コルとミューリが中を覗いていると、
何を勘違いされたのか「お待ちしていました」とばかりに中へ通されます。
今まさに結婚式が行われようとしていたのに、
どうやら進行を任されている司祭がトラブルから到着していないとのこと。
コルはその司祭の代理を務めることになりました。
線の細そうな優男の新郎と、逆に強そうな新婦。
2人は幸せなのですが、どうやら新婦の親族がこの結婚に反対らしく
結婚式自体を邪魔しようと企んでいるらしいのです。
さて、コルとミューリはどうするのか。
…安心してください、とても幸せな気持ちになる話でした。
『狼と香辛料』にぴったりですね。

次巻も楽しみです。

さちこ

40代2児の母。2011年からフリーランスやってます。東京の東の方在住。
第一子が発達グレー男児で、彼が将来彼の妹に迷惑かけずに生きていけるよう、日々奮闘中です。

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