真犯人

読んだ本

翔田寛さんの『真犯人』を読みました。
翔田さんの小説は初めて読みました。

ある高齢の男性が殺害されます。
彼は40年以上前に誘拐・殺害された男の子の父親で、
しかも彼が殺されていたのは
当時最初に身代金の受け渡しに指定されていた場所でした。
その誘拐殺人事件は未解決となっています。
高齢の男性が誰に殺害されたかを知るために、
当時の誘拐殺人事件に関わっていた警察 OB に話を聞きに行き、
今回の事件との関連性を調べます。
男の子はなぜ誘拐されたのか。なぜ殺害されたのか。
高齢の男性はなぜ殺害されたのか。誰に殺害されたのか。
40年以上経過した今、その答えがようやく解き明かされます。

うちの父が30年近く前、
外国の未解決誘拐事件の追跡番組のようなものを見ていたとき、
「この子は本当は◯◯に◯◯されたんじゃないか」
と言っていたのを思い出しました。
(今回の小説の真相と同じなので、一応伏せます)
父が勝手に推理した状況は、今回の小説と似ていました。
私はぼんやり「そうだったら悲しいなぁ」と思ったのを
おぼえています。
実際、誘拐殺人事件のいくつかはこんな感じなのかもしれないなぁ、と。
そんなことがあったため、
なんとなく「そうだったりして」と思いながら読んでいたんですが…。
やはりこの結末は悲しいですね。
たくさんの人の人生が狂ってしまったように思います。
被害者はもちろん、家族も警察官のみなさんも。
やるせないです。

…あまり語ると核心に触れることになるから、
そんなに書けないのがもどかしいですね~(笑)。
物語は半分以上は40年以上前の誘拐殺人事件の回想シーンで、
事件発生後、時効目前の2回捜査したにもかかわらず
犯人を検挙できなくて、
当事者たちの肩身の狭さなども書かれていました。
警察は厳しい世界ですね…。いつもありがとうございます。
もちろん、この話はフィクションですけど。

翔田さんの他の著書も、
誘拐に関係するようなタイトルのものが多くて
なかなか興味を惹かれました(なんかすごい言い方だけど)。
また違う本も読んでみたいです。

Kindle Unlimited で読みました。

さちこ

40代2児の母。2011年からフリーランスやってます。東京の東の方在住。
第一子が発達グレー男児で、彼が将来彼の妹に迷惑かけずに生きていけるよう、日々奮闘中です。

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