輝く夜

読んだ本

百田尚樹さんの『輝く夜』を読みました。
百田さんの小説は『夢を売る男』以来です。

夢を売る男
百田尚樹さんの『夢を売る男』を読みました。百田さんの小説は『モンスター』以来です。 百田さんといえば、昨年末ガンであることを公表されていました。X(旧 Twitter)で『多分ですが、手術をしたら治るでしょう。仮に上手くいかなくても、それは

いやー、今回の小説は甘い。甘々です。
クリスマスをモチーフにした短編集です。5つの短編が入っています。
その中で1つだけ、『ケーキ』という短編はちょっと悲しい感じです。ただまぁ、本人は幸せだったのかもしれないです。幸せの尺度は本人次第なのかもしれません。
それ以外の4つの短編は、とにかく甘いです。さすがクリスマスの短編集。でも、その甘さ、嫌いじゃないです。むしろ好物かもしれません。こういう短編だからこそ強めの甘さがいいですね。

1つ目の『魔法の万年筆』は、クリスマスの夜に主人公が親切にしたホームレスが、主人公に使い古しの鉛筆を渡し、「これで願いを書くと3つだけ叶う」と言って去っていったことから始まりました。
なので、前編この『万年筆』関連なのかと思いきや、すべて違うパターンの話でした。

2つ目の『猫』は…社長、もうちょっと迫り方があるでしょうが…と老婆心ながら注意したくなるような話ですが(笑)、まぁ幸せそうで何よりでした。

3つ目の『ケーキ』は、上にも書きましたがちょっと悲しい話。若くして病に倒れた美容師の女性が、密かに思いを寄せていた医師とは結ばれることはなかったものの、彼女なりの幸せを掴んで生活していきます。でもそれは本当は…という話。不思議で、二重に悲しい話でした。

4つ目は『タクシー』。すごい偶然の話です。沖縄で出会ったステキな男性にスチュワーデスだと職業を偽って紹介してしまった女性。東京に戻ってきてからも何度か会いますが、嘘をついた罪悪感から踏み込んだ関係になれず、そのまま疎遠になってしまいます。
偶然=ご都合主義ではありますが、こういう話イヤじゃないです。むしろ好物だってば。

最後は『サンタクロース』。妊娠中に夫を亡くし、お腹に新しい命を宿したまま死のうと思っていた女性がなぜクリスチャンになったのか。その秘密を、今の夫に話すというシチュエーションです。最後にちょっとしたサプライズがあります。

それにしても、前回の『夢を売る男』や『永遠の0』なんかとはまたぜんぜん違うラブストーリー。
作家の人っていうのは本当にすごいですね。
もう1ヶ月ほど前に読んでいれば、時期的にちょうどよかったんですけどねー。

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さちこ

40代2児の母。2011年からフリーランスやってます。東京の東の方在住。
第一子が発達グレー男児で、彼が将来彼の妹に迷惑かけずに生きていけるよう、日々奮闘中です。

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