劉慈欣さんの『三体II 黒暗森林』を読み終えました。
前回に引き続き、Audible です。

上下巻構成で、合計で12時間くらいですかね…。
長かったです。でも、あっという間でした…。
相変わらずすごい話で、どんどんスケールが大きくなってきていて、
もはや説明がとっても難しいです。
今回登場したのは『ウォールフェイサー(面壁者)』
(Wikipediaで初めて漢字の『面壁者』を見ました…)という役職。
前作の『三体』で、三体人が『ソフォン(智子)』という粒子(?)を地球に送ってしまったため、
それを通じて地球人の文明の進化が全て三体人にバレるとともに、
これ以上の技術革新が起きないように邪魔までしてきます。
なので、たった1人の頭の中でのみ三体人撃破の戦略を考えて実行できる人、
『ウォールフェイサー』が必要となりました。
地球上の様々な資源をかなり自由に使える立場になる反面、
たった1人で孤独に考えなければいけないその立場って、本当につらそう…。
さらに、ウォールフェイサーの作戦を見抜く『ウォールブレイカー』まで出てくるし。
4世紀後に三体人たちが地球に侵略してくるとわかっているものの、
現在の地球文明の科学技術ではとてもじゃないけど太刀打ちできない。
でも、ソフォンが見ているから、これ以上の技術進展も望めない…みたいな感じ。
2世紀ほど人工冬眠し目覚めてみると、思いの外技術が発展していて、
来るべき宇宙戦争でも「地球が勝つだろ」みたいな楽観的な感じになっていました。
でも、いざ三体文明が残した『物体』とコンタクトを取った途端、
ボッコボコのギッタンギッタンにされて地球文明は惨敗しました。
その様は本当、圧巻というか…すごかったです。
そこからたった1人のウォールフェイサーの機転で、
なんとか地球の平和は保たれました…。
タイトルの『黒暗森林』にまつわる話がすごかったです。
ある意味ショックと言うか。
私は「星空にロマンを感じる」というタイプの人間ではなく、
宇宙工学とかそういうものにも興味はないんですが、
ただ漠然と「地球に生命が誕生しているんだから、
同じように別の星にもその星に適応した生命が誕生していても
おかしくないのではないか」と思っていました。
太陽系にはないかもしれないけど、どこかには存在してるでしょ、って感じ。
この小説でなく、現実世界の地球も、他の星に対してメッセージを送っている
という話を聞いたことがあったし。
でも、実際に他の生命体を見つけてしまったとき、
ありとあらゆる可能性を考えると、
相手が気づいていないうちに相手を殲滅してしまうのが
自分たちにとって一番安全なんだそうです…。
相手が善意のある存在なのか、悪意しかない存在なのか、
それを見極めるよりも先に殲滅してしまえ、と…。
ショックでした。でもまぁ、納得はするかなぁ。
三体はまだ次に『三体III 死神永生』が残っています。
これで3部作なんだそうです。
…Audible のトライアル期限が終わる前に読み終えられるかな…。
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