ヒトは、こんなことで死んでしまうのか

読んだ本

上野正彦さんの『ヒトは、こんなことで死んでしまうのか』を読みました。

上野先生の本は、ここに書くのは初めてなんですが、2022年末~2023年初ころにかけて3冊読んでいました。

死の臓器
麻野涼さんの『死の臓器』を読みました。麻野さんの小説は『三叉路ゲーム』以来です。 麻野さんの代表作といえばこの『死の臓器』だそうで、2015年に WOWOW でドラマ化もされているようです。評判に違わずとても面白かったです。かなり濃密な医療...

『アンナチュラル』『法医学教室の事件ファイル』『きらきらひかる(ドラマも漫画も)』『ヒポクラテスの誓い シリーズ』など、法医学モノは大好きなので、上野先生の本には魅力を感じてしまいます。…あ、そういえば、全部女性が主人公の話ですね…。
娘が今小1なんですが、「将来はお医者さんになりたい」なんて言っています。なんでそんな事を言っているのかまったくわかりませんが。家族・親戚にも医者はいないし…。まー、夢なんでしょうが、このまま大きくなっても医者になりたいって言っていたら、法医学を勧めたいですね。嫌われるかな…? なんせ『アンナチュラル』によると、『7K』の職場らしいですからねー! 私自身が医学部に行けるような頭があったら、法医学やりたいなーって思っていたかもしれません。ただ、血がだめなので無理でしょうけど…。頭も足りないし…。

話はそれましたが、そんな感じで興味のある分野です。内容もおもしろかった。
本当に、本当に些細なことで死んでしまうものなんですね、ヒトって…。一番最初に出てくる『菓子の小さなかけらで死ぬ』なんて、本文中にもありましたけど、アメリカのブッシュ元大統領も亡くなっていてもおかしくなかった状況ですね。「プレッツェルを詰まらせた」なんて、字面だけ見るとちょっと愉快ですし、プレッツェルがどういうものかという解説がないとわからないくらい馴染みが浅いものだったので、当時は緊急度が伝わってきませんでした。
ただ、先日うずらの卵を詰まらせて亡くなってしまった小学生もいましたし(気道の閉塞?)、本文には『米粒くらいの大きさのかけらが一個喉の奥に入り、そこで神経性ショックを起こして一時的に呼吸停止と心停止が起き』という例もあるので、「たかが喉に詰まらせただけで」なんて思ってはいけないですね…。

本書には、様々な、一見些末とも思えるような出来事で、ヒトがいかに簡単に死んでしまうかが書かれています。我々は、こんな薄氷一枚の上を歩いているような状態で行きているんですかね…。生と死の境界も紙一重、犯罪を犯す・犯さないも紙一重。なんだか考えさせられます。…変に考えすぎかな。
常に健康で万全でいるのは無理かもしれないけど、できるだけ自分の体調には敏感になって、些細な変化を見逃さないように行きていかなきゃ、と思います。よく樺沢先生も「病院に行くかどうかの判断は、今まで経験したことがないような痛みかどうか」とおっしゃっているので、いざとなったら忘れないようにして正しい判断ができるといいですね。

上野先生は、東京都監察医務院で監察医をされていて、2万体もの遺体を『検案』『行政解剖』されたそうです。すごいですね…。こういう数字を聞くと、これまた『アンナチュラル』の法廷に出てきた斎藤洋介さん演じる法医学教室の教授を連想してしまいます。あの草野教授は嫌な感じの役どころでしたが、実際はこういう生き字引みたいな人がいてくれるおかげで、様々な事件が解決に導かれるんでしょうね…。すごい、そして大変な仕事ですね。

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さちこ

40代2児の母。2011年からフリーランスやってます。東京の東の方在住。
第一子が発達グレー男児で、彼が将来彼の妹に迷惑かけずに生きていけるよう、日々奮闘中です。

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