原田マハさんの『ゴッホのあしあと』を読みました。
原田マハさんの本は『たゆたえども沈まず』以来です。
もっと読んでいるような気がしていたんですが、
そうでもなかったんですねー。

『あしあと』シリーズ(っていうのかな?)は
以前に『モネのあしあと』を読んでいました。

『モネのあしあと』と同様、
原田マハさんとゴッホについてや
ゴッホが生きた軌跡を辿って旅をした様子などが
描かれています。
あとは、ご自身の小説『たゆたえども沈まず』についての
ちょっとした裏話のようなものも。
ところどころにゴッホや彼に関係のある人達の絵も入ってきていて、
カラーでないのが悔やまれる感じの本です。
「ゴッホは苦手だった」と書かれていたのは意外に思いました。
『たゆたえども沈まず』がとてもおもしろかったので
以前からゴッホが好きだったんだろうな、と思っていたので。
理由は「(絵の)迫力、パッションが、ガンガン迫ってくる」
からとのこと。
おもしろいですねー。
原田さんはピカソの絵がこどもの頃から大好きで
とても身近に感じていたそうなんですが、
私にとってはピカソの絵のほうが怖いです(笑)。
ゴッホの人生については、
それこそ『たゆたえども沈まず』で読んで、
その後はゴッホの伝記のマンガも読んだのであらすじは知っています。
やっぱり耳を切ったり、銃で自ら命を絶ったりと
「狂気と情熱の画家」というフレーズが合っていると思う反面、
誰からも理解されず
唯一の味方のテオに負担をかけていることを気に病んでいる
繊細な人という印象もあります。

この本には、
原田さんのゴッホ愛がふんだんに書かれています。
『ゴッホのあしあと』を巡る旅では
ゴッホが住んだ街、愛したモチーフについても書かれています。
日本にもゴッホの絵はいくつかあるので、
行ける範囲で行きたいですね。
まずは SOMPO美術館だよなー。
息子の夏休み中に行きたいです。
あとは、ポーラ美術館にも行きたいですね。
ちょっとばっかし遠いんだよなぁ。
あとがきに書かれていた
「セーヌ側が流れる音を生まれて初めて耳にしたと気がついた」
というフレーズが印象的でした。
コロナ禍でフランスはかなり厳しいロックダウンをしたそうで、
街から人がいなくなってしまったようでした。
いつもは川沿いを歩く人々が絶えないセーヌ川なのに
せせらぎの音が聞こえるほど街が静かだったんですね。
そんなパリもさぞかしきれいだったことでしょうけど…。
逆にちょっと怖そうでもありますね。
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