狼と香辛料 XX Spring Log III

読んだ本

支倉凍砂さんの『狼と香辛料 XX Spring Log III』を読みました。

狼と香辛料 XIX Spring Log II
支倉凍砂さんの『狼と香辛料 XIX Spring Log II』を読みました。 そろそろローマ数字もよくわからなくなってきました。そういえば、DQ も FF も10(X)までしかやってないや…。 今回もなんとも幸せそうなロレンスとホロの表紙...

今回も短編集です。収録は5本。
表紙はきれいな空が印象的ですね。
夕方…なのかな?

1つ目の『狼と春の落とし物』はなんともおもしろい話でした。
いつもホロが大切に手入れしている尻尾。
ロレンスの愛娘ミューリにもついているソレ。
そこから落ちる毛が一騒動起こしていたとは。
久しぶりに登場したミューリ傭兵団のルワードも
元気なようで何よりです。
父親の目の前で『娘を嫁にやった気分』とは
なかなかおもしろいですね。

次の『狼と白い猟犬』はまだコルとミューリが旅立つ前の話。
一人の異端審問官が『狼と香辛料亭』を訪れます。
一介の元行商人に過ぎないロレンスに様々な要人の知り合いが多すぎる
と、不審がられてしまったようです。
もちろん、ロレンスとホロには身分を明かさずに宿泊します。
そんな折、ロレンスは小麦の新しい仕入先にどうやら騙されてしまったらしく、
燕麦(『オーツ麦』のことなんですね!)が混ぜられていて困り切っています。
異端審問官は「湯屋には怪しげな秘密なし」とし、
仲の良いロレンス一家を微笑ましく思いながら
持て余されている燕麦でパンを焼いてくれ、と頼みます。
そして、その燕麦パンに秘密が…。

『狼と飴色の日常』はホロの日記がちょっとしたハプニングを巻き起こします。
ジャーナリストよろしく、いたるところにペンと紙を持って行くホロ。
近所でもちょっとした噂になってしまっているようです。
未来日記? かわいいですね、本当に。

その次は『狼と青色の夢』。
前巻で仲間に加わったセリム、彼女の兄が構える宿場へ
このニョッヒラから道を通す案が出ており、
その道の選定をホロに依頼します。
そのころニョッヒラでは慢性的な貨幣不足に陥っていて、
それをどのように解消するかでロレンスは悩んでいました。
そんなとき、道の選定をしていたホロたちが
あるご遺体を発見します。
その後遺体をどうするかを決めるんですが、
ニョッヒラにはたくさんの聖職者の方々がいらしていて…
それが却って混乱を生み…
寂しがり屋のホロが垣間見える優しい物語で、ロレンスの妙案が光ります。
ホロは幸せものですね。

最後の『狼と収穫の秋』。
『狼と香辛料亭』の評判は各地まで伝わっていて、
それは人ならざるもの達へも届いていたようです。
噂は美化されすぎているようですが…。
ホロはその人ならざるもの達と呑み比べをし、
見事勝利を収めます。
しかも、それは次の『未来』への布石だったようです。

いやー、次巻からはどうなることやら。
楽しみです。

さちこ

40代2児の母。2011年からフリーランスやってます。東京の東の方在住。
第一子が発達グレー男児で、彼が将来彼の妹に迷惑かけずに生きていけるよう、日々奮闘中です。

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