支倉凍砂さんの『狼と香辛料 XIV』を読みました。
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今回のゲストはまさかのエルサでした。
『狼と香辛料 IV』に出てきた、教会で司祭代理をしていた少女です。
彼女も彼女なりに思うところがあり、
自分のかわりに司祭をしてくれる人を探して町へとやってきたそう。
エルサを連れてきたのは、書籍商のル・ロワ。
どうやらエルサの教会にある異教の神々の話を集めた書を狙っているようですが、
エルサからは聞き出せていない様子。
…と言ってもヤバい人というわけではなく、
そういう下心もありつつエルサを助けているという感じの男性です。
エルサが泊まる場所がないということで、
ロレンスが自分たちの宿を使えばどうかと提案します。
(もちろんホロは嫌がりますが)
そういう縁でまた一緒に行動をすることになったんですが、
書籍商のル・ロアがどうやら『禁書』を求めているらしく、
それの購入資金を得るために奴隷商を営むデリング商会を紹介してほしいと
ロレンスに頼んできました。
デリング商会は『狼と香辛料 V』でホロを質に入れて
エーブとともに商売をしようとしていたときの奴隷商です。
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そこで商会のエリンギンにル・ロアを紹介したところ、
金は貸してもいいがロレンスがル・ロアの旅に同行し
商品である『禁書』をきちんと買付するかどうか監視することが条件
と言われてしまいました。
ル・ロアとともに禁書の元へ行くと、
この後の旅程を大幅に変更しなければならなくなり、
ホロをヨイツに連れていくことができなくなります。
ホロはそれでも構わないと言いますが、
ロレンスは嫌な様子。
なぜなら、これより北の地には『ミューリ傭兵団』という
ホロの昔なじみの狼『ミューリ』の名を冠した傭兵団があると聞いてしまったからです。
ミューリとホロが再会するその場に、
自分は違う地にいて立ち会えないのか…と。
今回はエルサが本当に、本当にいい役割をしてくれました!
もはや誰も疑うこともないくらい、ロレンスとホロは両思いなんですが、
本人たちはそれを互いに確認することはしていないんですよね。
エルサにそれを怒られるんです。
しかも、エルサは涙を流しながら。
別にロレンスのことが好きとかそういうんじゃなくて、
自らの境遇とロレンスたちの境遇を重ね合わせてしまったために
自戒の意味も込めての説教なんですけどね。
エルサのその優しい気持ちに心が洗われます。
あぁ、やっぱり不器用なだけでいい子だなぁ、と。
いい旅をするといい仲間に巡り会えるんですかね。
羨ましいですね。
次巻も楽しみです。
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