綾辻行人さんの『Another エピソード S』を読みました。
先日の『Another 下』の続刊です。
なんだか不思議な話でした。
結局全部読み終えてみると、『超常現象』というよりは『心理的なもの』だったのかな、という感じです。
ただただ、想くんがかわいそうな話でした。
イメージで言うと、『Another』が『ブレイブリーデフォルト』で、この次の『Another 2001』が『ブレイブリーデフォルドII』なんだけど、この『エピソード S』は『ブレイブリーセカンド』、みたいな感じでしょうか?
…って、『ブレイブリーデフォルト』のシリーズをやっていないと余計分かりにくいですかね…。
という私も、『ブレイブリーデフォルトII』はやっていないんですけどね…。
(なんか、『ブレイブリーセカンド』で懲りてしまったので…)
子供の心にこんなにも負担をかけていたというのは、想くんのお父さん・お母さんは本当に猛省していただきたいなと思いました。
結局、ここでも『大人が悪い』ということですからね…。
大好きなおじさんが死んでしまったのに、こんな風になってしまって。
それは、思春期の入り口にいる繊細な子供には、かなりきつかっただろうと思います。
…にしても、鳴はよく話の腰をおらずにちゃんと全部聞いて、且つ全部解決してあげたなーと思いました。
偉い、とっても。
この話はもちろん『Another』で起きた夜見山の事件がベースにはなっているんですけど、そちらの『怪奇現象』みたいなものはあまり引き継いでない感じです。
でも、鳴が関わってはいる話ですし、同じ時期の物語だったので、今後何らかの関係がある感じなんでしょうか。
でも、もうすでに『片付いた』話を語って聞かせる、というようなスタイルの物語だったというのもあり、レビューでは「Another 本編に比べるとあまりおもしろくなかった」という書き込みもいくつかありましたが…まぁ、その気持ちもわからないではないかな…。
けど、私は「なんかこういうのもありだな」と思えておもしろかったです。
一番最後、想くんが引き取られた先が…なかなかに衝撃的でした…。
私は、『あの人』に対していい感情は一切持っていないんですが、Wikipedia を見たらなんかすごく人気があったらしくて。
アニメか何かで、配役の方がすごくいい演技をされてたということなんでしょうか?
それで、『ラスト』は彼女がかなり目立つように変更されていたみたいですね。
そこを引き継いで、の今回、ということなんでしょうか?
綾辻さんと言えば、やっぱり『館シリーズ』です。
この本は、『館シリーズ』の執筆時期としては『奇面館の殺人』の辺りだとのこと。
比較的最近の話ということなんですね。
『初恋を語る権利は自分にはない』と言い切っていたおじさんが、なんだかとっても切なくて。
別に彼のせいじゃないのに、結果的にこんなことになってしまいました。
やっぱり『災厄』は害しかないんだな、と改めて思ってしまいました。
で、もちろん続きの『Another 2001』も購入済みなので、次はそれですねー。
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