天樹征丸さんの『金田一くんの冒険 1 からす島の怪事件』を読みました。
天樹さんの小説は『小説 金田一少年の事件簿 (8) 邪宗館殺人事件』以来です。
金田一少年の事件簿の小説を一通り読み終えたので、他に何かないのかなと思って探していました。
『邪宗館殺人事件』のあとがきに、「まだ続き書きます」と書いてあったんですが、この形式の続刊は見つからなくて、いろいろ探してこの本にたどり着きました。
まさか『講談社 青い鳥文庫』から新刊を出しているとは…。
まったく知らず、ずっとスルーしていました。
見つけられてよかったー。
にしても、表紙かわいいなぁ…。
子供のころは生き生きしていて、『金田一くん』してる、って感じですね。
…今の『37歳』で苦労の多いリーマン姿を見ているので、余計にそう感じてしまいます。
『青い鳥文庫』ということで、まぁ人も死なず、比較的平和な感じで解決して良かったなと思います。
最初に島の全景の地図が出てきた時点で、「宝探しぽい感じになるのかな?」なんて思いました。
結局、最後に帰る直前に見つけたお宝の内容からも、本編漫画の『天草財宝伝説殺人事件』を思い出させるような雰囲気の話でした。
あとは、金田一くんの子供の頃、ということで先日の『邪宗館殺人事件』に似た感じもありました。
まー、金田一くんの過去の話って、『金田一少年の事件簿 中学生編』とかもありましたし、『雪影村殺人事件』とかもありますし、結構出てきていますね。
「遠くの方に死体が見えた」という時点で、多分リゾート開発を進めたくない人たちがいるんだろうな、というところまでは予想がついたんですが…。
まさかそんな大規模に反勢力がこの事件を企てていたとは、という感じでした。
まぁ、トラブルはいろいろありましたが、とりあえず丸く収まってよかったかな、という感じです。
全編美雪視点で進んでいくのもなかなかおもしろかったですね。
ちょっとだけ美雪の気持ちが表れていたりして。
本編漫画も、始めのころは美雪のモノローグが多かったなぁ…と。
相変わらず金田一くんは金田一くんで、小さな頃からずっとこんな感じだったんだろうなっていう感じでした。
まぁなんだか安心しました。
しかし、先ほども書きましたが、『講談社 青い鳥文庫』とのことで、これは誰をターゲットにしている本なんだろうか…と。
青い鳥文庫ってことだから、小中学生ぐらいの子供向けですよね?
『金田一少年の事件簿』っていうレーベルがその子達にそこまで響くのかな…と思ってしまいます。
『金田一を読んで大人になった人たちの子供』がターゲット、でしょうか!?
…ということは、うちの息子ですね!
読ませた方がいいかな!
まぁ、これくらいの内容なら、さらっと読めるかもしれません。
これで親子で『金田一トーク』ができるようになったら儲けもんなんですが…。
うちの息子は推理小説とか興味なさそうだしなぁ…。
あとがきも何もなかったので、天樹さんの近況とか心情とかは知ることはできませんでした。
そこはちょっと残念。
『青い鳥文庫』レーベル的にキツめのやつは期待できそうにないですが(笑)、もう1冊あるので楽しみです。
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