支倉凍砂さんの『狼と香辛料 XIII Side Colors III』を読みました。
『狼と香辛料 XI』ぶりの短編集です。
今回の目玉は! 羊飼いのノーラのその後です!
…と、エーブのときと同じテンションになってしまいました。
やっぱり、印象深いキャラクターの前日譚・後日譚は気になりますね。
読んでいてとても面白いし。
本の内容としては、
そのノーラの後日譚と合わせて全部で4編の話がありました。
そのうちの1つ、一番はじめの『狼と桃のはちみつ漬け』は
ロレンスとホロの因縁(?)の品である桃のはちみつ漬けの話です。
なんせ『狼と香辛料 II』に初めて登場して以来、
何かと話題に登ってきているにも関わらず
未だ買えてない一品ですからね。
この世界では簡単には手を出せない超高級品です。
で、今回はいろいろなタイミングが合って
買える…のか!? という感じ。
たくさんの人が幸せになる商いっていいなぁ、と
思ってしまう話でした。
…というか、ノーラの話以外は
はっきり言ってロレンスとホロがいちゃつく話ですね(笑)。
なんとも幸せな気持ちになります。
で、ノーラの話。
視点はノーラの黒い騎士エネクのものです。
いやはや、このエネク、本当は人ならざるものなのでは?
と思うほど、なかなかに思慮深いというか。
賢い牧羊犬はこんなにも賢いものなんですかね!
こんなに愛されているノーラは幸せです。
…でも、ノーラはどこまでいってもノーラだなぁ…。
周りに流される、というわけじゃないんですが、
周りからの期待があると自分に不利益でも応えてしまう、というか。
かわいそうなくらいいい子だわ…。
そもそも教会からの嫌がらせを受けていたような身なのに、
その教会にまた関わることになるとは。
というか、『関わる』どころじゃないですからねぇ。
本人もわかっているみたいなんですけど、止められないんでしょうね。
かわいそうだけど、でもだからこそ愛おしいですね…。
なんとか幸せになって欲しいです。
次巻も楽しみです。
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