雫井脩介さんの『犯人に告ぐ 下』を読みました。
先日の『犯人に告ぐ 上』の続刊です。
とりあえずは、なんとか解決して本当に良かった!
まず「植草ざまぁみろ!」と思いました。
えぇ、性格悪いですけど、でも本当にスカッとしました。
結局、彼の最後までは分かリませんでしたが、「これで出世の道も潰えて、彼女からも振られれば上々だな」と思っちゃいますね。
うまくはめられたのもちょっと気持ちよかったですね。
ただ、やっぱり最後の最後で巻島さんが刺されてしまったのはちょっと悲しかったです。
でも、それぐらいしないと、一番始めの誘拐の遺族の収まりがつかないかな、という気持ちもあります…。
一平くんが、何も知らないのに怖い目に遭わされちゃってかわいそうだったな、とは思いますが。
トラウマなどが残らないことを祈ります…。
なんとなくですが、これでいろいろ釣り合いが取れた感はあるな、と思いました。
そして、小川くん。
いやー、本当に引きが強い!
まぁ、こういうキャラの子って、自分でも言ってた通りある意味癒し系になってるし、物語のアクセントにもなっていて、更に今回のように引きが強い役柄を演じさせることもできるから、便利ではあるなと思ういますね。
にしても、例の容疑者とうっかり退治しちゃったときの演技力、本当に素晴らしかったと思います。
自分が同じ現場に立ち会っちゃったら、興奮と恐怖とでもうガクガクしちゃって何もできなかったと思いますね…。
この場合、彼はなんか表彰されたりするものなんでしょうか?
一般人だったらされそうですけど、警察官だとそういうことはないのかな?
最後、桜井さんの奥さんが巻島さんに謝ったシーンがありました。
巻島さんも言っていましたが、自分の愛息を失った親が謝罪してるというのが重みを感じますね。
あと、「自分の意思で謝らないと意味がない」ってそう言った後に、ちゃんと奥さんの前で謝ったのが、かっこいいなと思いました。
結局、一番最初の誘拐事件の犯人がうやむやのままで終わってしまいましたが、やっぱり自殺した男だったのかなと思います。
そうであって欲しいような、欲しくないような、複雑な気持ちですけど…。
「事件は終わっている」と思いたい気持ちと、「犯人をちゃんと捕まえてほしい」と思う気持ちがありますね。
その男が、バックグラウンドとかも考えると、犯人であってもおかしくないかなとは思うけど…どうなんでしょうか?
それこそ、神のみぞ知る、というところなんですかね。
この『犯人に告ぐ』は映画化されていたようです。
巻島さんの不思議な髪型、あまり想像がつかずに困っていたんですが、なるほど豊川悦司さんだと持っておけばよかったんですねー!
曽根さんが石橋凌さん、なるほどそういう感じですね。
植草は小澤征悦さんか…もうちょっとペラペラしたイメージでした(笑)。
津田長さんは笹野高史さん、確かにしっくりきます。
そしておもしろかったのは、小川くんが池内万作さんだったところ。
池内万作さんといえば、ドラマ初代金田一少年の事件簿で明智警視をやっていた方です。
小川くんはもうちょっと若手な感じがありましたが…池内さんの近年の人懐っこい感じが妙に合っているような気もします。
とりあえず、シリーズ1作目は終わりました。
3作目まであり、全部 Audible 化されているようなので、楽しみに読ませていただこうと思います。
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