倉井眉介さんの『怪物の木こり』を読みました。
倉井さんの小説は初めてです。
この『怪物の木こり』、以前亀梨和也くん主演で映画化されましたよね。
見に行くチャンスを逸してしまったんですが、いつか原作小説を読んでみたいと思っていました。
今回、念願が叶い読むことができてよかったです。
最初から最後まで一気に駆け抜ける感じでしたし、主人公の弁護士・二宮彰も一筋縄ではいかないサイコパスな人物で目が離せませんでした。
何よりも、『脳チップ』というものがとても気になりまして…。
「これは本当にあるものなの…?」と。
Gemini に聞いたところ、この小説に出てくるような『行動を制御する』レベルのものはフィクションのお話だけど、脳に電極やセンサーを埋め込むこと自体はすでに行われている、と。
たしかに、イーロン・マスク氏の『Neuralink(ニューラリンク)』はニュースで聞いたことがありました。
…ほんと、世間知らずだとこういうときに混乱しますね。
以前、アンディ・ウィアーさんの『火星の人』を読んだときも、「人類はもう火星に行けるようになったのか…」と思ったんですよ(実際にはまだ行けない…ですよね?)。

ただ、以前二宮敦人さんの『最後の医者は雨上がりの空に君を願う』を読んで『HIV ウィルスに感染していても発症させないことが可能になっている』というのを知ったときは、本当に衝撃を受けました。
我々世代だと『神様、もう少しだけ』の影響などで『不治の病』という印象が強かったので…。
「どこまでがフィクションでどこからがノンフィクションなのか」は都度確認しないとなー、と思っています。
この小説に話を戻します。
弁護士の二宮、もしすべての元凶がこの『脳チップ』なんだとしたら…本当に、本当にかわいそうだなと思いました。
友人で医師の杉谷はナチュラルボーンっぽい感じなので仕方ないですが(で片付けちゃダメな気もする)、二宮はそうでないってことなんですよね。
物語の冒頭に出てきた魔女・東間は本当にギルティですね。
たくさんの人の人生を狂わせてしまったことでしょう。
警察の捜査の常套で『被害者の共通点・接点を探す』ことをしますが、今回については二宮が否定してしまったもんだから、さぞかし難航したことでしょうねー。
ほんと、『脳チップ』に至れなければ、早々に迷宮入りしていてもおかしくないなと思いました。
しかも、警察が把握している『脳チップ被験者』のうち、一人だけが被害を受けていない。
そうなると…と当然考えますが、それだとおかしいな…となるわけですよね。
しばらくすると「騙されたー!」と気づくわけですが、そこに至るまでにまったく考えていなかったもので、驚きと同時にアハ体験的なものも感じました。
事件発生からのカウントアップがずっとされているんですが、それがずるいなぁ(笑)。
最後、二宮は「手術はしない」と決意しますが、これどうなるんでしょうね…。
10年単位での長い間脳チップが作用していたわけですから、可逆なのか不可逆なのか。
仮に『普通』に戻ったとして、彼は今までの自分の所業に耐えられるのか、なんて考えてしまいます。
ここで終わってしまうの、悔しいですねー(笑)。
どうなるのかが知りたいです。
執刀は杉谷…ですよね?
ちゃんとやってくれるの…?
作者の倉井さんは、この『怪物の木こり』がデビュー作なんですね。
映画では、先述の通り弁護士の二宮を亀梨くんが演じています。
それだけ知っていたので、そのイメージで読んでいました。
医師の杉谷は染谷将太さん。
先日見た『廃用身』のイメージもあり、すごくぴったりだと思いました。

刑事の戸城は菜々緒さん、二宮の恋人の映美が吉岡里帆さんです。
一瞬、「この2人、逆のほうがいいのでは…?」と思ってしまいましたが、お二人共どちらでもできそうな感じがあります。
映画も今度見てみようと思いました。


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