アガサ・クリスティーさんの『五匹の子豚』を読みました。
アガサ・クリスティーさんの小説は『ひらいたトランプ』以来です。

これは、びっくりするくらいおもしろかったです!
名探偵・ポアロが16年前の事件の真相を解き明かしていきます。
それも、登場人物の記憶・手記だけをヒントに、です。
16年前の事件は、今回ポアロに『再調査』を依頼した女性の母親・カロリンが『犯人』ということで決着し、しかもすでにカロリンは死亡しています。
依頼した娘であるカーラは、以前カロリンから「自分は無実である」という内容の手紙を受け取っていて、それを根拠にポアロに再調査を依頼しました。
依頼理由はそれだけ、です。
非常に根拠が弱い…でも、ポアロはそれを引き受けました。
そして、予想通りではありますが、カロリンが犯人であるという『事実』は覆りました。
…こういう内容の調査を、ポアロレベルの人物に依頼すると…一体いくらくらい請求されちゃったりするんでしょうねー。
読んでいる最中もそのことばっかり考えていました(笑)。
いわゆる私立探偵さんに調査を依頼したことがないので、本当に想像がつかないですね。
母であるカロリンは、誰かをかばってそのまま罪を受け入れたのかな、と思いました。
なので、彼女がかばう相手といえば…娘なのかな、と。
大昔に読んだ東野圭吾さんの『真夏の方程式』が、確かそんな感じの話だったような気がします。
なので、今回も(というか、こっちのほうがずーっと前の話ではありますが)そのパターンなのかな、と。
ですが、『娘』ではなかったわけで…。
まぁ、そうじゃなきゃあんなメッセージは残さないですよね。
しかも、そこから更にもう1回どんでん返しがありました。
いやー、本当にアガサ・クリスティーさんはすごい。
鮮やかですねー。
『信用できない書き手』の手法、それから人間観察、人間心理を巧みに突いた、本当に素晴らしい話だと思いました。
被害者が画家だっただけに、『絵』がキーポイントになっているとは…。
被害者の、画家でカーラの父であるアミアスは、女癖の悪い人物だったようです。
本当に失礼ですが、女癖の悪い画家といえばピカソを想像してしまいます。

原田マハさんの『暗幕のゲルニカ』では、自分を巡って女性がキャットファイトを繰り広げている様を、ニヤニヤしながら眺めていたというシーンもありました。

(こんなに下品な書き方ではなかったとは思いますが)
なので、アミアスはピカソっぽい感じで想像していました。
結果的に殺されてしまいましたし、殺されるほど悪いことをしたのかと言われるとちょっとわからない…ですが、若い女性に対して大変失礼なことをしたのは事実ですよね。
この先がどうなるか、続きの話はないですし、多分何も変わらないままなんだと思いますが、カーラと婚約者にとって一段落つけることができたでしょうから、良かったなと思いました。
タイトルの『五匹の子豚』は、マザーグースのようですね。
「豚に例えるなんてひどくない!?」と思いましたが、マザーグースならば仕方ないですね。
マザーグースといえば『そして誰もいなくなった』です。

マザーグースはほとんど知らないんですが、外国ではそんなに親しまれているものなんでしょうか。
知っておいたほうがいいのかな。
今回で、まとめ買いしていたアガサ・クリスティーさんの本は読み切ってしまいました。
また折を見て購入しようと思います。
…要するに、ちょっと割引になっているときに、ということですね(笑)。
本当にすごいお話ばっかりで、読むことができて良かったです。



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