ビブリア古書堂の事件手帖 V 〜扉子と謎めく夏〜

三上延さんの『ビブリア古書堂の事件手帖 V 〜扉子と謎めく夏〜』を読みました。
三上さんの小説は『ビブリア古書堂の事件手帖 IV ~扉子たちと継がれる道~』以来です。

ビブリア古書堂の事件手帖 IV ~扉子たちと継がれる道~
三上延さんの『ビブリア古書堂の事件手帖 IV ~扉子たちと継がれる道~』を読みました。三上さんの小説は『ビブリア古書堂の事件手帖 III ~扉子と虚ろな夢~』以来です。自分としては、前作までは一気に読んでいて、今作からは追いかけていくような…

前回から2年ですか…。
長いなーー、うぅ。

今回は、前回本を焼かれてしまった『樋口くん』が語り部となっていました。
今はおじいさんと暮らしていて、たまにお母さんのいる家に戻る、という生活をしているようです。
お母さんは話しかけたがってるみたいではあるようなんですけどね、樋口くん的にはなんとなく避けてしまう、みたいな。
まぁ高校生ですし、思春期ですし、仕方ないんじゃないですかね。
だって、『あんだけのこと』をされてしまったわけですからね。
今までの母親像を覆されたような気持ちにもなっているでしょうし、正直「本性が見えて怖い」という気持ちもあるでしょうし。
少しずつ時間をかけてわだかまりを取っていければいいんですが。

今回は、栞子さんと大輔くんは外国に買い出しに出かけてしまっています。
その間、扉子ちゃんが一人でお家にいなければいけないらしく。
ビブリア古書堂の手伝いとして樋口くんが駆り出されたという、『建前』です。
本音としては、扉子ちゃんが「一人で変な事件に首を突っ込まないように見ていてほしい」という感じのようで。
もうさ、一緒に連れて行けばいいんじゃないのかな。
いや、危険なのはわかるし、うん。
実際いろいろあったしね。
でもさー、無理ですよー(笑)。

最初の話は『シャーロックホームズの饋還』。
「きかん」と読むそうです。
しょくへんに貴族の『貴』なんて初めて見ました。
なんだかすごく心温まる話でした。
この坂口夫妻は、ほんといろいろ持ってきますね(笑)。
私自信も、「シャーロック・ホームズ」と言われると第一想起が『踊る人形』になるタイプなので、「これは、ひょっとしたらそうなんじゃないかな」と初めにちょっと思いつきました。
…まったく言葉が通じないはずの人同士が、こうやってコミュニケーションを取ることができるって、本当にすごいことですよね…。
そして、坂口さんの名前。
なるほどなー、と。
自分のお父さんとちゃんと話ができなくて、ずっと心にしこりが残っていて。
でも、それをきれいに洗い流すことができて、本当に良かったです。
当時は自分との境遇が違いすぎるから少し恨みに思ってしまったんでしょうけど、そしてそれが取返しのつかないことになってしまったんですけど。
こうやって、昔異国の人と父をつないでくれたシャーロック・ホームズが、今時代を超えて自分と父親もつなげてくれたんですね。
本当に、いい話だと思いました。

次は『写真よさようなら』。
すごいですね、写真集でここまでわかるものなんですね。
相変わらず、扉子ちゃんも栞子さんも観察眼が神がかっています。
結局、みんながみんなお互い誰かのことを思いやって、少しずつ嘘をついて…という感でした。
これも心温まる話ではあったんですけど。
ただ、一番最初に偽物つかませてきた会社の先輩、だからこそ際立ってムカついてしまいますね。

3話目は『山羊の歌』。
中原中也の話でした。
『中原中也』というと、以前読んだ『暗黒館の殺人』を思い出します。

暗黒館の殺人 四
綾辻行人さんの『暗黒館の殺人 四』を読みました。先日の『暗黒館の殺人 三』の続刊です。長かった…!やっと終わりました。…いや、つまらなかったわけではないです、もちろん。おもしろかったんですが、4巻分のボリュームというのは、やっぱりなかなかな…

ここで、ついに『おばあちゃん』再登場です。
相変わらず不穏な動きをしますね…。
今回は少ししか出てこなかったんですけど、ほんと何やってんだ、という。
怖いわー。
登場シーンが少ないから、よけいに怖い。
しかし、この昴くんの婚約者の亜希子さん、なんだかすごくもったいないですね…。
すごく頭の切れる女性のようですし、素敵な女性だと思うんですけど、父親に恵まれなかった、という…。
すでにじいちゃんなのに、ろくでもないですね…。
亜希子さん自身も、いつかどこかで幸せになれるといいんですけどね。
まー、とりあえずこの父親とは離れられたのかな。
そして昴くんと文香さん、お互いビンビンに意識してるし、多分そんなに憎みあっているわけでもないようですからね。
大輔くんも思った通り、この先どうにかなったりするのかなーと。
まぁ、仮にならなかったとしても、いい友人関係が続けられるんじゃないかな、と思いました。

相変わらずとてもおもしろかったです。
そして、相変わらずとっても謎めいていますね。
…ですが、ここからまた2年ぐらい待つことになるんでしょうか…?
ちょっと憂鬱だなぁー。

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さちこ

40代2児の母。2011年からフリーランスやってます。東京の東の方在住。
第一子が発達グレー男児で、彼が将来彼の妹に迷惑かけずに生きていけるよう、日々奮闘中です。

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