横溝正史さんの『トランプ台上の首』を読みました。
横溝さんの小説は『夜光怪人』以来です。

今回は急にテイストの違う表紙になってしまいました。
せっかくだから、最後まで同じテイストで行ってほしかった…。
どうやら『角川ホラー文庫』から出ているようなんですけどね、この話そこまでホラーかな…?
ちなみに、『トランプ台上の首』も『貸しボート十三号』も再掲です。
『トランプ台上の首』は『扉の影の女』に、『貸しボート十三号』は表題作として収録された文庫本がありました。


収録作3つのうち、2つが再掲…うーん。
ちなみに、『トランプ台上の首』は「トランプ【 だいじょう 】のくび」とのこと。
「トランプ【 だい、うえ 】のくび」かと思っていました。
1つ目は表題作『トランプ台上の首』。
約3ヶ月ぶりの再読です。
前回読んだときは、私、惣菜屋の宇之助の裏の顔(?)に随分憤っていたみたいでしたね…。
再読したら、あまりそんな風には感じませんでした。
「まー、そういうこともあるかなー」くらいで。
浮気する人はするし、しない人はしないですよね、まったく。
それよりも、最後金田一さんが死にそうになりながら帰ってきて、自分の手柄をまるっと譲るところ、やっぱりすごいなぁと思いました。
宇之助が蜘蛛と見間違えた『メジューサの首』ですが、肝硬変になるとお腹に現れるようで、『メデューサの頭』で検索するとその写真や絵を見ることができました。
名前からの印象とは違い、そこまでグロくはなかったです。
やっぱり、こういう豆知識的な引き出しをたくさん持っていると、いざというときに思い出して事件解決に役立てることができるんですね。
問題は、思い出せるかどうか、なような気がしてきました…。
2つ目は『貸しボート十三号』。
こちらも再読です。
やっぱり、相変わらず『青春物語』だな、と思いながら読みました。
最後、犯人たちが『自首』(正確には『出頭』なんじゃないかと思うんですが…)する前に『最後の晩餐』を開催できるあたり、「やっぱり大物だから目こぼししてもらっている」と言われそうな感じがしますけどね。
まぁ、事実かなー。
最後は『探偵小説講座 -横溝正史トリック評論集-』。
横溝正史先生が、古今東西(当時)の『探偵小説』について論じています。
とても新鮮な感じがしておもしろかったです。
以前読んだ、有栖川有栖さんの『マジックミラー』、その中の『アリバイ講義』を思い出しました。

『探偵小説』を題材にエッセイが書かれていて、横溝先生が自分が書いた小説についても、ちょっとユーモアを交えつつ紹介されていて、おもしろかったですねー。
『探偵小説講座』『探偵小説講座 -序にかえて』『『入口のない部屋』の巻』『探偵小説論 -顔のない屍体』の4つがあって、それぞれで『探偵小説』を作るときの苦労などが書かれています。
日本のミステリーの黎明期を支え、構成にも残るたくさんの作品を世に送り出した横溝先生が書くと、すごく厚みと重みを感じます。
さて、これで『「金田一耕助」シリーズ』もすべて読み終えました。
多分、『金田一耕助の冒険』のように、このシリーズに入っていない巻や、短編として発表されているものもあるとは思います。

ただ、Wikipedia の『金田一耕助』の項目にある作品は、どうやら全部読んだようです。
すごいなー、がんばったなー(笑)。
『「金田一耕助」ファイル』と『「金田一耕助」シリーズ』と、『金田一耕助の冒険』をあわせて51冊ですね。
かなりの達成感はあります。
中学校の時から『金田一少年の事件簿』が大好きで、関連商品はほとんど網羅しているものの、金田一耕助さんにはほとんど触れてこなかったというのが、結構コンプレックスだったんですが。
これでなんとかスタートラインには立てました…かね?
横溝先生の他の作品、由利麟太郎さんなんかも機会があったら読みたいですね。
Kindle Unlimited で読みました。
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