宮部みゆきさんの『ソロモンの偽証 第III部 法廷 上』を読みました。
先日の『ソロモンの偽証 第II部 決意 下』の続刊です。
ついに、子どもたちの『法廷』が始まりました。
本当に中学生かな…と思うような言葉の応酬、用意の周到さ。
これは…自分が先生だったら、この子たちを本当に誇りに思うと思います…。
すごい夏休みの課題だな、と。
この学校の歴史に残るようなものなんじゃないかなと思うけど…まあでも、内容が内容なだけに、手放しで喜べない部分もあるのが複雑ですね…。
今回一番印象に残ったのは、美術の丹野先生の証言のシーンでした。
柏木君のことをとても大切に思ってたのに、何もできなかったという無念がすごくにじみ出ていて、とてもつらそうでした。
涼子が最後に「やめないで」って言ったのを、ちゃんと心に刻んでやめないでほしい。
これからも先生として、誰か生徒の心の支えになってあげてほしいと思いますけど、どうかな…難しいかな…。
こういう先生がいることで、誰かきっと救われることもあると思うんですけど、だからといって先生のメンタルを無視していいわけじゃないですもんね…。
丹野先生がそのように決断したんだったら、仕方ないんですかね…。
樹里に関しては、今のところ、『それ』が本当なのかどうなのか…わからないです。
映画見ているので、多分嘘なんじゃないかなと思っているんですが、映画と結末が違うなんてことはザラにあるし。
私自身、ほんの少しですが「ここまで何度も言うんだったら本当かもしれない」という気持ちもあるので、本当に混乱しています。
ただ、樹里のその態度に対しては「何様なのこいつ」と思いますねー。
「誰も自分を信じてくれない」っていうのは、それまでの自分の行いの結果なんだと思うんですが…。
まぁでも、ニキビが綺麗に治ったっていうのだけは「良かったね」って言ってあげたいですね。
私もちょうど中学2・3年の頃、ニキビに悩んだ時期がありました。
いままでなんともなかったのに、ある日顔中にブツブツが広がっていて。
本当に辛いんですよね、あれ。
井出・橋田の腰巾着コンビもちゃんと法廷に出てきて、ちゃんと証言をしたのはすごいなと思います。
そして「自分たちにも心配してくれる大人がいる」っていうことに、改めて気付けてよかったなとは思います。
ただ…代償はあまりにも大きすぎだかなとも思いますけど…。
藤野刑事は弁護人たちに塩を送るような行動をしてましたねー。
涼子はめちゃくちゃ怒りそうですけどね!
さて、これが後半にどのように影響してくるかが見ものだなと思っているます。
ついに最後のパート本当に楽しみ。
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