アンディ・ウィアーさんの『アルテミス 下』を読みました。
先日の『アルテミス 上』の続刊です。

下巻の最初はジャズがヤバそうな男から狙われているところからのスタートです。
まぁ、これも人の名を騙って忍び込んだ先でのことなので、申し訳ないんですがまたまたあまり感情移入できず、という感じでした。
トロンドがなぜジャズに破壊工作を依頼したのか、少しずつ明らかになっていきます。
最初はただ単なる二社間の事業の問題かと思いきや、それが次第に『アルテミス』全体のものすごく重大な問題になるであろうことがわかってきました。
上巻ではそれぞれの登場人物がそれぞれの思惑や役割で動いていました。
しかし、今や彼らの街の重篤な問題にまで発展しそうな事案になったため、それぞれの立場を超えて協力する体制が急ピッチで整えられていきます。
特に、ジャズのお父さんとジャズが少しずつ素直になっていくところは、ぐっと来ました。
それから、ジャズがスヴォボダを少しずつ意識していくのもよかったです。
ジャズは性的に結構奔放な女の子だと思っていたので(それも、感情移入できない一員だったんですが)、スヴォボダのような男性はまったくタイプではないのかな、と思っていたので驚きました。
いやぁ、私は好きですよ、スヴォボダのような男の子。
ジャズが任務に向かっていき、絶体絶命になったとき、まさかの決断をしたことに驚きました。
こういうシーンがあるから、アンディー・ウィアーさんの小説って油断ができないですよね…。
このシーンは流石に涙が出ました。
…生きていてよかったです。
下巻は上巻よりもチーム一丸となってがんばるという側面が多かったので、前半よりもかなり楽しめました。
完全に偏見なんですが、海外小説の女の子主人公って、なんとなくジャズのような子が出てくるパターンが多いというか、なんとなく考え方があまり理解できないことが多いんですよね…。
以前ホリー・ジャクソンさんの『自由研究には向かない殺人』を読んだことがあるんですが、それも話としてはおもしろかったものの、いまいち考え方とか文化とか、そういうものが理解できなくて楽しめなかったのを思い出しました。

これはまぁ、仕方ないのかなー。
やっぱり、『火星の人』や『プロジェクト・ヘイル・メアリー』が本当におもしろかったので、私の中の期待値が高くなりすぎていた結果、あまり楽しめなかった、というのはありました。


でも、おもしろかったんですよ。
あまり信じてもらえないような気もしますが(笑)。


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