アンディ・ウィアーさんの『アルテミス 上』を読みました。
アンディ・ウィアーさんの小説は『プロジェクト・ヘイル・メアリー 下』以来です。

『プロジェクト・ヘイル・メアリー』は本当に最高でした。
映画も息子と見に行ったんですが、とてもよかったです。

もうすぐ Amazon Prime ビデオで見放題になるというニュースを見て、もう1回見ようと思っているところです。
今回読んだ『アルテミス』は、以前読んだ『火星の人』と『プロジェクト・ヘイル・メアリー』の間に発売された、言ってみれば『第2弾』のお話とのこと。

『アルテミス』というタイトルから「月の話なんだろうな」くらいの想像しかできませんでした。
…FF4のラスダン『月の地下渓谷』に『月の女神』という敵が出て、そいつが『アルテミスの矢』と『アルテミスの弓』をドロップするから、というレベルですが。
(ぎりぎりセラムン世代ではないので…)
主人公はジャズ(ジャスミン)という女の子です。
父親とはあまり折り合いがよくないようですが、父の仕事っぷりはとても尊敬している様子。
ジャズは『アルテミス』という月にある都市に住んでいて、『EVA マスター』という月の都市特有の職業に就くべく日々がんばっていますが、なかなかテストに合格しない…という状況です。
今のところ『ポーター』という運び屋の仕事をこなして糊口をしのいでいます。
ある日、旧知の顧客に特殊な仕事を依頼されて、それを遂行するうちに大きな陰謀に巻き込まれていく…という話なんですが。
…なんというか…ずっと考えていたんですが、この『ジャズ』に、イマイチ感情移入ができなくて…。
なぜなのかな、といろいろ調べてみたところ、「ジャズが結構犯罪スレスレのことをやっている人間だから、イマイチ感情移入できない」と書かれているのを発見し、「なるほど、これかー」となんだか納得しました。
ジャズは『ポーター』の仕事をしているんですが、運ぶものは非合法のものもあります。
月には持ってきてはいけないものなんかでも、顧客に頼まれれば運びます。
むしろ、それのほうが彼女の生活を助けているのではないか、というくらい。
犯罪小説が嫌い、というわけではないですが(先日読んだ『怪物の木こり』はもっとアウトな犯罪小説だと思うし)、なんだかイマイチ彼女のことを身近に感じられなかったんですよね。

自分の感覚的なもののせいで、ちょっと気が削がれてしまっているということなので、もったいないなと思うのと同時に申し訳ない気持ちにもなってしまいました。
上下巻の2冊で、今回は依頼があった『特殊な仕事』を遂行中に問題が発生してしまい、完遂できずになんとか逃げ帰るところまでで終わりです。
月は地球とは違う環境ですし、居住区域内以外では『EVA スーツ』(いわゆる宇宙服)を着なければ生きていられません。
特殊な環境での特殊な仕事は、いろんな機転を利かせて乗り切ったところもあるけど、結局やり遂げることができずに終わってしまいました。
中途半端に終わらせるのが一番やばい感じなのに。
この先が、彼女はどんどん窮地に立たされます。
ジャズ自身はほとんど地球に住んだことはないのですが、そういう人の独自の生活様式とか考え方とか、そういうのもおもしろいなと思いました。
さすがの私でも、今現在のこの世の中でまだ『アルテミス』のような月面都市が存在している、というのはフィクションだとわかっているので、ハラハラドキドキしながら SF を楽しんでいます。
(『火星の人』のときは、「人類はもう火星に行けるようになったのか…」と誤解していました)
さて、下巻でどう変わるのか…。
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