原田マハさんの『アノニム』を読みました。
原田さんの小説は『暗幕のゲルニカ』以来です。
今回の小説、正直あまり好みではなかったです…。
ジャクソン・ポロックというアーティストをまったく知らなかったし、今香港がどういう状態なのかもあまり詳しく知らないというのもあり、今回の原田さんの小説はあまり刺さってこなかったです。
小説の題材ですが、そもそもがアーティストにフォーカスしたというよりも、『窃盗団』にフォーカスしたオークションの話という感じだったので、あまり共感が持てなかったというのがあります。
さらに、その窃盗団のメンバーの生活ぶりがあまりにラグジュアリーすぎて、そっちにもまったく共感ができなかったんですよね…。
オークションのだから当たり前なんですが、飛び交う金額も高すぎてまったくついていけないっていう感じでした。
あとはまぁ、私が現代アートにあんまり興味がないっていうのもあるのかもしれないですね…。
アクションペインティングとか、よく分からなくて…。
年代的にはピカソの辺りでギリギリかなって思っていて、その先の美術についてはちんぷんかんぷんです。
ポロックの作品はすごいなとは思うんですが、なんか自分がお金出して欲しいとまったく思わないです…。
そもそも買えるようなものではないですけどね。
というか、本当に現代アートわかんないなー。
結局、張英才くんの作品をめちゃくちゃ高額で買わせた、っていうことなんですよね?
「それ、いいんだ…」って思いました。
なんか、そのオークションの信頼性とか…。
運送の会社は結局ダミーだったから、信頼もクソもないのかもしれないけども、その辺のこととかもいいんだーっていう感じです。
あとは、英才くんのディスレクシアが急に治ったっていうのも…、ちょっと違和感でした。
要するに発達障害の一種だとおもうので、一瞬で治ったのはうらやましいな…って思ってしまいます。
うちは息子が発達グレー児なので、余計にそう思ってしまいますね。
『アートで時代を変える』っていうのは、この間読んだ『暗幕のゲルニカ』にもちょっと通じるところがありました。
話の中にも『ピカソに影響を受けたジャクソン・ポロック』みたいな話も出てました。
そういうところには共感しましたし、若い人がそれでがんばるのは素晴らしいことだなとは思います。
ただ、残念ながら、他にいろいろ気になるところがあって、正直話にあんまり集中できなかった、という印象ですかね…。
Kindle Unlimited で読みました。
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