中山七里さんの『いまこそガーシュウィン』を読みました。
先日の『さよならドビュッシー前奏曲 要介護探偵の事件簿』と同じ『岬洋介シリーズ』です。
今回のテーマ曲は、タイトル通りガーシュウィンの『ラプソディ・イン・ブルー』です。
この曲いいですよね…大好きです。
でも、曲自体の成り立ちとか、そういうのを意識したことはまったくなかったですね…。
まず、アメリカの作曲家だということも知らなかったですし、ジャズをベースにしている曲だというのも知らなかったです。
もちろん、聞いていて「なんかジャズっぽいな」とは思っていたんですが、いかんせん曲のジャンル分けってよくわからなくて…。
小さな頃初めて聞いたときは「動物園みたいな曲だな」と思っていました。
巨大な象が動いているみたいなイメージが強くて。
でも、20年以上前ですが DA PUMP が曲に同じタイトルの曲を出しましたよね。
あちらは「終わらない夏~」という歌詞から、『ラプソディ・イン・ブルー』のブルーは『海』という意味なんだろうと思っていました。
なので、それ以降は魚たちが踊り狂ってる的なイメージだったんですよね…。
今回の話で、ブルーはそっちの『海のブルー』ではなく、『ブルース調の』という意味だと知りました。
いやー、まだまだ知らないこと、たくさんあるなーと思いました。
(当たり前ですけど)
今回の作品は、なんとなく『いつまでもショパン』に似ている感じがしました。
途中で『愛国者』という人が出てきて、「多分この人が、前回の『ショパンコンクール』の時の『<ピアニスト>』のような人なんだろうな」とは思いました。
正直、『愛国者』の正体は全然わからなくて、マネージャーの女性、まさかお母さん…? なんていろいろ考えていました。
途中でオーケストラに新規で入ったきた3人が出てきて、その中に女性が1人いたので、「一番それっぽくない人がきっとそうなんだろうな」という感じで目星をつけていたら(ひどい)、なんかビンゴだったな…という感じです。
ただ、凶器は…正直ちょっと悲しいですね…。
自分が音楽を大事にしているんだったら、『そこ』は手を出しちゃいけない『聖域』なんじゃないかな…という感じです。
でもまぁ、最後自分で『決着』をつけたのは良かった…んですかね。
岬先生が言っていた通り、『殺人者』『暗殺者』ではなく『演奏家』として亡くなったのであれば、本人も良かったのかな…とは思いました。
前回の榊葉さんと同じように、今回もまさかの『ショパンコンクール』のファイナリストのお話でした。
以前、同じ中山七里さんの小説の『ヒポクラテスの試練』で、アメリカ国内での『差別』の話が出てきたことがありました。
それを読んだときでも結構ショックだったんですが、今回はさらに細かく描かれていて、内容的にも人種の話、『レイシズム』や『レイシスト』なんて単語も出てきていました。
『ヒポクラテスの試練』のときよりももっとえげつない人種差別があって、やっぱり悲しくなってしまいました。
日本みたいにほとんど日本人しかいない環境(最近はそうでもないですけど)で、肌の色なんかを揶揄するような発言が差別になるのは想像できますが、生まれたときからそういう多様性のある環境で育ってきているにも関わらず、急に手のひら返したように人のことを襲ったりひどいことをしたり…とか、そういう風になってしまうんだな…と。
なかなか想像が及ばない話で、とても怖かったです。
「アメリカは実力社会」なんて言われていますが、そういう話を聞くとやっぱり違うんじゃん…と思いました。
まぁ、もちろんなんだってそうでしょうけど、『実力』以外で悲しい思いをしたりとかすることも、たくさんあるんだな…と。
今回、『大統領』もキーとなる人物として描かれていました。
『アメリカの大統領』なので、今の現状ですと例のあの人なんですが、彼を思いっきり彷彿とさせる描写で、かなり露骨だったので驚きました(笑)。
実際のアメリカ国内でも、こんなに嫌われているものなんでしょうか…?
日本と違って、確かアメリカって『直接民主政』で自分たちが直接選んだ大統領、ですよね?
それなのに、こんな状態になるんですねー…。
今回の『いまこそガーシュウィン』は、文庫本発売前の段階で Kindle Unlimited として配信されていました。
というか、まさかの岬洋介シリーズ全巻 Kindle Unlimited…。
この本だけまだ文庫化されていない状態だったんですが、「文庫化されたらすぐに買おう」と思ってた矢先に Kindle Unlimited になってしまったので、嬉しいやら悲しいやら。
ありがたく拝読しましたが、現在は文庫が発売されたので、そのうちそちらも購入しようと思います。
なんだかんだで、やっぱり揃えておきたいと思っちゃうんですよねー。



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